JRA M.デムーロ「誤爆」でライバル圧勝!? レース前「ガンバローね」“相棒”を激励したつもりが……
10日、南関東牝馬3冠レースの最終戦・関東オークス(G2)が川崎競馬場で行われ、2番人気のJRA所属レーヌブランシュが勝利し、初重賞制覇を飾った。
その一方、同じくJRA所属のクリスティ(牝3歳、栗東・杉山晴紀厩舎)は初コンビとなるM.デムーロ騎手を鞍上に迎えて挑むも、3着に敗れた。
デビュー3戦目のアイビーS(L)ではワーケアの2着に好走したクリスティ。その後、1勝クラスを勝利して、フラワーC(G3)、スイートピーS(L)でも掲示板に名を連ねる堅実な走りを見せていた。
今回初のダート挑戦となるが、芝での実績とキズナ産駒がダートで好走傾向があることが3番人気の支持を集めた理由だろう。しかし、結果は重賞制覇を飾ることはできなかった。デムーロ騎手は「距離は問題ないが、コーナーがきつく、最後は止まってしまった」と初めての川崎競馬場の小回りコースを敗因に挙げた。
実は、このレース前にデムーロ騎手はある失態をおかしていたのだ。
松永幹夫厩舎の丸内永舟調教助手がTwitterで、川崎競馬場に到着したデムーロ騎手が馬房のレーヌブランシュを撫でながら「ガンバローね」と語りかけていたことを明かしている。丸内調教助手が「ミルコ、乗るのこっちじゃね?」とクリスティを指すと、「アハハ!どっちも芦毛ね、間違ったよー」と笑い飛ばしたという。
結果的には勝ち馬を激励する行為だが、デムーロ騎手の場合はどこか憎めない。丸内調教助手が「周りも笑顔になる」とコメントしているように、陽気なデムーロ騎手の持ち味なのだろう。
他にもデムーロ騎手にはホッコリするエピソードが多くある。
調整ルームに入室する際、ほとんどの外国人騎手は洋室を選択するのだが、デムーロ騎手は和室を選ぶという。さらに大好物の納豆を調整ルームに持参するなど、日本人より日本人らしい一面がある。だが、納豆好きであるがゆえに失敗もあり、新幹線で納豆を食べてしまい注意されたことがあるそうだ。
また、昨年行われたトークイベントでは、武豊騎手が名コンビで知られるディープインパクトにデムーロ騎手が牧場でこっそり跨ったことをカミングアウト。武豊騎手と笑い話になったのはデムーロ騎手の人柄なのだろう。
周囲に笑いを振りまくデムーロ騎手。今週末はエプソムC(G3)で初コンビとなるシャドウディーヴァに騎乗を予定している。きっと今度は間違えずに「ガンバローね」と声をかけていることだろう。