JRAわずか「勝率2.5%」の衝撃。ユニコーンS(G3)タガノビューティー「上積み大」でカフェファラオにリベンジ目論むも、鞍上が……
21日(日)に行われるユニコーンS(G3)は、ダートでは無敗の3頭(カフェファラオ、レッチェバロック、デュードヴァン)に注目が集まっている。この3頭に次ぐ存在とみられるのがタガノビューティー(牡3歳、栗東・西園正都厩舎)だ。
デビュー2連勝後は勝ち鞍こそないが、芝での2戦を挟んで、2走前はカフェファラオと、前走はデュードヴァンといずれも0秒2差の好勝負を演じている。
前走の青竜S(OP)は1番人気を背負ったが、3か月の休み明けが堪えたのか3着に敗れた。道中はいつも通り後方からの競馬。3コーナー過ぎの勝負どころでは、エンジンのかかりが遅く、鞍上の手が激しく動くと、4コーナーでは早くもムチが入るほど。それでも直線に向くと外から徐々に差を詰め、なんとか3着を確保した。
レース後に和田竜二騎手は「思い通りの競馬ができましたが、最後は伸び切れませんでした。間隔が空いた分もあるかもしれません……」と約3か月の休養明けを敗因として挙げていた。
「前走は、前半3ハロン34秒6という速いラップを刻む展開でした。一見、差し馬のタガノビューティーにとっては理想ともいえるペースに見えましたが、それまでダートでは前半3ハロン36秒台のラップしか経験していなかったので、初めてのハイペースに戸惑った部分も大きかったと思います。
今回はさらにテンが速くなるでしょうから、前走の経験は生きてくると思いますよ。叩き2戦目の上積みにも期待したいですね」(競馬誌ライター)
17日(水)の最終追い切りでは、栗東坂路で53秒8-12秒7を計時。前走以上の状態で臨めることは間違いないだろう。上昇度では、今回が叩き3戦目となるデュードヴァンを上回るはずだ。
血統面でも魅力たっぷり。「父ヘニーヒューズ×母父サンデーサイレンス系」という組み合わせは昨年の覇者ワイドファラオと同じ。芝で好走経験がある点も重なる。
不安があるとすれば4戦連続で鞍上を務める和田竜二騎手の存在だろう。JRA通算1308勝を誇る名手だが、実は東京ダート1600mを大の苦手にしている。このコースでは通算122戦して僅かに3勝(勝率2.5%)という信じがたい成績だ。
また、和田騎手は、JRAのダート重賞をこれまで5勝しているが、全て右回りコース(阪神3勝、京都・中山各1勝)で挙げたもの。東京競馬場を含め、左回りコースでは36戦して未勝利というありさまだ。
タガノビューティーとのコンビでも東京ダート1600mは過去2戦いずれも勝ち切れず。惜敗にピリオドを打ち、3度目の正直となるだろうか。