JRA【CBC賞(G3)展望】高松宮記念「悪夢の降着」クリノガウディーは横山典弘に乗り替わり! アウィルアウェイは川田将雅で反撃か

 夏の中京名物CBC賞(G3)は今年、京都競馬場改修工事に伴う開催日程の変更で、阪神競馬場で7月5日に開催される。“幻のG1馬”に加え、スピード自慢のスプリンターらフルゲートの16頭前後の出走が想定されている。

 まずはクリノガウディー(牡4歳、栗東・藤沢則雄厩舎)に触れないわけにはいかない。

 初スプリントで臨んだ前走の高松宮記念(G1)は、18頭立ての15番人気という低評価。重馬場のなか、好スタートから3番手につけたクリノガウディーは、直線抜け出すと、セイウンコウセイを交わした直後に左によれてしまい、ダイアトニック(4位)とモズスーパーフレアの進路を妨害。4頭が同タイムという激戦のなか、1位入線を果たすも、長い審議の末、4着に降着となった。

 騎乗した和田竜二騎手にとっては、悔しい結果となったが、今回は横山典弘騎手に乗り替わり。もともと左によれる癖がある同馬にとって、再びのテン乗りは決してプラスにならないだろう。しかし、今年は右回りの阪神競馬場で行われ、鞍上は百戦錬磨の大ベテラン。前走の二の舞だけは避けられるはずだ。

 クリノガウディーの評価は、激戦を演じたグランアレグリアとダイアトニックのその後の活躍もあって急上昇。G3なら力の違いを見せつけたいところだろう。逆に、惜敗するようなら「スプリント界・最強の1勝馬」という、ありがたくない称号を襲名する可能性もある。

 それまでマイル路線を歩んできたクリノガウディーに対抗するのは生粋のスプリンターたちだ。アウィルアウェイ(牝4歳、栗東・高野友和厩舎)は、昨年の桜花賞(G1)以降、前走の高松宮記念まで6戦連続で1200m戦を使われてきた。

 4勝のうち3勝を右回りの1200mで挙げ、このコースも新馬戦で勝っている。スプリント適性はメンバー屈指といえる存在だ。3歳時の昨年は51kgという軽量ハンデを生かせず、8着に敗れたが、1年たって成長したところを見せられるだろうか。今回は2走前のシルクロードS(G3)で重賞初制覇に導いた川田将雅騎手に手綱が戻る。

 昨年の覇者レッドアンシェル(牡6歳、栗東・庄野靖志厩舎)も有力候補の1頭だ。

 しかし、CBC賞制覇後は、7か月の休養明けで臨んだシルクロードSで18着、さらに京王杯SC(G2)で11着と、惨敗が続いている。前走後は放牧に出され、レースまで2週間半前の6月17日に帰厩。1週前追い切りでは好タイムを出しているが、やや急仕上げになる感は否めない。

 他には、ディープインパクト産駒で3連勝中の上がり馬ミッキースプリット(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)、同じくディープインパクト産駒で、阪神牝馬S(G2)はサウンドキアラの3着に好走したディメンシオン(牝6歳、栗東・藤原英昭厩舎)、今年大ブレークを果たした松山弘平騎手が騎乗予定のタイセイアベニール(牡5歳、栗東・西村真幸厩舎)なども侮れない。

 9年ぶりに阪神競馬場で行われる、サマースプリントシリーズ第2戦は7月5日、15時35分の発走を予定している。

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