JRA武豊モンファボリ鉄板に異議あり!? 函館2歳S(G3)先頭を奪うのは下剋上を狙うアノ馬か

 18日、函館競馬場では2歳世代初の重賞・函館2歳S(G3)が行われる。毎年恒例の夏のスプリント重賞だが、今年はデビュー戦で2着に5馬身差をつけてレコード勝ちのモンファボリで断然のムードだ。

 鞍上には競馬界のレジェンド・武豊、勝ち時計の1:08.7は16年の函館2歳Sを優勝したレヴァンテライオンが計時した1:09.2をコンマ5秒も更新する2歳のレコード。姉の活躍で弟のフォエヴァーダーリングの2019は今年のセレクトセールで4億円という高値で取引された。姉モンファボリとしても当然ここは通過点としたいところだろう。

 デビュー戦の前半600mを33秒7で飛ばしたように、おそらく再度の逃げ切りを狙うことが濃厚と見られるモンファボリ。函館の馬場状態は良好で、ここまでの開催でも芝コースで前残りが多発していることは歓迎材料だ。

 そこで注目してみたいのが、同じ逃げ馬でもルーチェドーロ(牡2、美浦・高橋裕厩舎)の存在だ。同馬は不良のダート1000メートル戦を58秒5のレコードでデビュー勝ち。2着馬につけた7馬身差はモンファボリの5馬身を上回った。

 直線では横山武史騎手が後ろを振り返ったほどの大楽勝だったのは印象的だった。今回はダートから芝への転戦となるが、血統的にも適性はむしろ芝の方が向いているといえそうだ。

 父マクフィは2010年の2000ギニー(英・G1)とジャック・ル・マロワ賞(仏・G1)を優勝している名マイラーだ。適性が未知数だったダートでこれだけ強い勝ち方を見せたのであれば、芝に替わることでパフォーマンスがさらに上がる可能性もある。

「確かにモンファボリの速さは特筆ですが、1000メートルのデビュー戦で楽勝したルーチェドーロは不気味な存在でしょう。ハナ争いでこの馬のスピードは脅威となりそうです。

登録馬の大半がデビュー戦を逃げて勝った馬ですから先行争いの激化は避けられそうにありません。どちらが逃げてもハイペースの厳しいレースになりそうですね」(競馬記者)

 コンビを組む横山武は今年のフローラS(G2)をウインマリリンで初重賞勝ちを決めるなど、頭角を現した実力派の若手である。逆転を狙いたいルーチェドーロにとっても心強いだろう。

 モンファボリが連勝を決めるか、それともルーチェドーロが下馬評を覆すか。

 ハナ争いにも大きな注目が集まる今年の函館2歳Sになりそうだ。

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