JRAバラ一族×因縁のライバル「夢の配合」! ヴィクトワールピサ世代ファン必見の素質馬がついにベールを脱ぐ!
競馬ファンの間でよく話題になるが「最強世代」談義。その時、外せないのは「1995年生まれ」だろう。スペシャルウィーク、エルコンドルパサー、グラスワンダー、セイウンスカイ、キングヘイローなど名馬が多く誕生した年である。この世代が誕生してから35年の月日が流れたが、今なお最強世代の代表格だろう。
他の世代となると、ナリタブライアンが代表的な1991年生まれ、ゴールドシップとジェンティルドンナが代表的な2009年生まれなど様々な世代が挙げられる。ファンそれぞれの想い入れによって意見が分かれるところなのかもしれない。
その中でも、「2007年生まれ」も人気のある世代だ。
皐月賞(G1)、有馬記念(G1)、ドバイWC(G1)を制したヴィクトワールピサが代表的な世代で、エイシンフラッシュ、ローズキングダム、ルーラーシップ、トゥザグローリー、ダノンシャンティなどが活躍。競走馬として結果を出しただけでなく、種牡馬としても現在活躍中だ。
そんな2007年生まれの結晶とも言える2歳馬がデビューを予定している。19日の函館5Rに出走するサンギネア(牝2歳、美浦・小島茂之厩舎)だ。
父エイシンフラッシュ、母ローズバドという血統のサンギネア。母はG1で2着3回という実績のバラ一族を代表する1頭だ。その仔であり、サンギネアの半兄にあたるローズキングダムは朝日杯FS(G1)で一族悲願のG1制覇を達成。ジャパンC(G1)も制し、G1・2勝を挙げた名馬である。
そんな父と兄は同じ2007年生まれとして現役時代、ライバル関係にあった。2010年の日本ダービー(G1)では1着エイシンフラッシュ、2着ローズキングダムで決着。次走の神戸新聞杯(G2)では逆転し、1着ローズキングダム、2着エイシンフラッシュと競い合う間柄だった。
結局、通算成績ではエイシンフラッシュが12戦10勝と圧倒的な先着回数だったが、その強敵を父としてバラ一族に迎え入れるのは心強いはずだ。
15日、函館芝コースで最終追い切りを併せ馬で行ったサンギネアは、5ハロン67秒1、ラスト12秒3の時計をマーク。最後の直線で僚馬に後れを取りそうになったが、ジョッキーが促してからは反応よく終いの脚を伸ばした。
「操作性が良くて乗りやすい馬で、背中から素質の高さを感じられると評判ですよ。ただ、陣営は『良くなるのはまだ先のイメージ』と言っているので、初戦はどこまでやれるかといったところかもしれません。それでも良血馬なので、いきなり勝ってもおかしくないですよね。そうなったときは末恐ろしい存在になるのではないでしょうか」(競馬記者)
兄ローズキングダムは新馬戦でヴィクトワールピサを下し、そのまま3連勝で2歳王者に輝いた。偉大な兄、父を超えるためにも、新馬戦では素質の高さを示す走りに期待したいものだ。