JRA“芦毛の暴れん坊”産駒は優等生!? コスモアシュラ、父と同じ出世レースから大舞台に羽ばたけるか
2歳戦が始まって、早2カ月が過ぎた。先週の新潟開催では、函館2歳S(G3)以来となる2歳オープン競走・ダリア賞が行われた。来年のクラシックに向けて、若駒たちの戦いも熱を帯びてきた。
15日(土)、札幌10Rに行われるコスモス賞(OP)も注目のレースだ。
過去10年で、11年の勝ち馬ゴールドシップ、17年の勝ち馬ステルヴィオ、12年の2着馬マイネルホウオウの3頭がG1馬へと駆け上った。また、13年の勝ち馬マイネルフロストも重賞ウィナーという出世レースだ。
今年も重賞戦線へのステップとして、8頭の2歳馬が出走を予定している。その中から、コスモアシュラ(牡2歳、美浦・中野栄治厩舎)に注目したい。
新馬戦は8着に敗れたが、前走の未勝利戦を勝利したコスモアシュラ。後方からレースを進めたが、スローペースと見て向こう正面で早くも先頭に立って、そのまま押し切り勝ち。最後まで気を抜くことなく走り切り、能力の高さを証明するレースとなった。
「2歳馬は精神的な幼さがあるため、レースに集中していない馬が多くいます。その中でも、コスモアシュラはすでに落ち着きがあるようです。前走で、早めに先頭に立っても物見しなかったことを陣営は評価しています。札幌でも落ち着いているようですし、好走に期待したいですね」(競馬記者)
今回、丹内祐次騎手との初コンビとなるが、1週前追い切りで跨って感触を確かめている。函館2歳Sで10番人気リンゴアメを優勝に導いた勢いと手腕に期待したいところだ。
そして、ゴールドシップ産駒という点がコスモアシュラにとって、最大のセールスポイントである。
現在、2歳戦のゴールドシップ産駒の成績は【5,1,1,13】で、勝率25%はディープインパクト産駒を凌ぐ数字だ。また、単勝回収率も516%と馬券的にもおいしい存在である。
また、これまでの札幌芝コースの成績も【3,3,1,7】で、勝率21.4%、複勝率50%とコース適性は抜群。昨年、コスモス賞と同じコースで行われる札幌2歳S(G3)では、同産駒のブラックホール、サトノゴールドがワンツーを決めていることも、その裏付けとなる。
札幌芝1800mで行われる2歳オープン競走・コスモス賞は、コスモアシュラにとって最適な条件といえるだろう。
ゴールドシップと同じ芦毛のコスモアシュラ。父と同じくコスモス賞から、G1馬へと羽ばたくことができるだろうか。“芦毛の怪物候補”の走りに注目したい。