JRA「九州産馬の星」ヨカヨカ、フェニックス賞快勝も過大評価は禁物!? 翌日にアノ馬が「19年ぶり」レコードであっさり更新

 15日、小倉競馬場で行われた9Rフェニックス賞(2歳OP・芝1200m)を、単勝オッズ1.4倍の圧倒的1番人気に応えて勝利したヨカヨカ。1分7秒9の勝ち時計で通算成績を2戦2勝とした。

 前半3ハロンを32秒9のハイペースで飛ばしての逃げ切り勝ち。コンビを組んだ福永祐一騎手もレース後のコメントで「逃げたくはなかったのですが、それでも押し切ってくれましたし、今の時期での完成度は高いですね」と高い評価を与えた。

 新馬戦で2着に下したモントライゼが、次走の未勝利戦を大差勝ちしたこともヨカヨカの評価を押し上げており、次走でもさらなる前進が期待できそうだ。

 その一方で、時計的な価値を鵜呑みに出来ない可能性も十分に考えられる

 今週から開催された小倉競馬場の芝コースの速過ぎる時計が、早くも物議を醸している。2月の開催から半年ぶりの再開されたこともあり、絶好といえる馬場状態だった。

 そのため、土曜小倉の芝条件のレースは逃げた馬がそのまま押し切る前残りの競馬が多発した。この日の7レース中6レースで直線入り口の位置取りが3番手以内の馬が勝利。前にいなければ勝負にならないと思えるほどの偏りを見せている。

 これを証明するかのように、日曜の小倉1R2歳未勝利(芝1200m)でも7番人気で勝利したフリード(牝2、栗東・西園正都厩舎)が1分7秒5の快時計で圧勝。土曜にヨカヨカがマークしたフェニックス賞の勝ち時計より0秒4速い2歳レコードをマークした。

 これまでの2歳JRAレコードである01年のフェアリーS(G3・当時は芝1200m)でサーガノヴェルがマークした1分7秒8をも上回った。コースレコードだった13年ホウライアキコの新馬戦も同タイムだったが、いずれも19年ぶりの更新というから驚きだ。

 コンビを組んだ川田将雅騎手はレース後に「返し馬からこういう競馬ができそうな雰囲気でしたし、そのように組み立てました。最後までしっかり走ってくれました」と次走にも期待十分のコメントを残した。

「時計だけの単純比較では、前半3ハロンの時計はいずれも32秒9と合致しています。それだけにヨカヨカの35秒より0.4秒速いフリードの34秒6は優秀です。

とはいえ、相手関係もあることですから同じレースに走ってこそですね。おそらく2頭が直接対決しそうな小倉2歳Sでどのような走りを見せるか楽しみです」(競馬記者)

 仮に同じレースを走っていたとすれば、ヨカヨカは3着馬の時計と同じになる。

 九州産馬の星として期待の大きいヨカヨカにとっては、厄介なライバルの誕生となったかもしれない。

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