JRA実はここまでキタサンブラック以上の成績!? セントライト記念(G2)出走のアノ馬と歴史的名馬の意外な共通点とは……
9月21日に中山競馬場で行われる菊花賞トライアル・セントライト記念(G2)。このレースに、ガロアクリーク(牡3、美浦・上原博之厩舎)が川田将雅騎手とのコンビで出走を予定していることがわかった。
父が短距離で活躍したキンシャサノキセキということもあり、春に出走した日本ダービー(G1)では2400mの距離を懸念された。レースは思わぬスローペースで流れ、先行馬に有利な展開ながらも中団から鋭い末脚を繰り出して6着と健闘した。
優勝したコントレイル、2着サリオスからは離されたものの、3着ヴェルトライゼンデとは0秒1差でしかなかったことは、ガロアクリーク陣営にとってある程度、距離の目途は立ったかもしれない。
そんなガロアクリークにとって、秋の始動戦となるセントライト記念は、今後を占う意味でも重要な分岐点となりそうだ。
実はガロアクリークが残した春の成績は、今年6月に史上34頭目の顕彰馬に輝いたキタサンブラックと酷似しているのである。芝G1を7勝した歴史的名馬の名を出すのは、心苦しいが、キタサンブラックもセントライト記念までの戦績はガロアクリークと大差がなかったことは確かだ。
キタサンブラックが一気にスターダムへと駆け上がったのは、菊花賞を優勝したことがきっかけだろう。6番人気の低評価ながらセントライト記念を制した勢いで向かった菊花賞でも5番人気に過ぎなかった。これ以降に見違える成績を残していったことを考えれば、ガロアクリークも見直せる余地はあるかもしれない。
「スプリングS(G2)で穴を開けて、皐月賞(G1)3着の成績は完全一致していますね。キタサンブラックがダービーで14着と崩れたことを考えると、成績だけなら6着のガロアクリークが上といってもいいくらいです。
問題はキタサンブラックがセントライト記念から菊花賞を連勝したように、ガロアクリークも続けられるかですよね。その後を知っているからこそ無謀な比較に見えるかもしれませんが、あくまで当時のキタサンブラックの評価はここまで高くありませんでしたから」(競馬誌ライター)
勿論、共通点は戦績だけではない。
当初、キタサンブラックは母父に名スプリンターのサクラバクシンオーがいたことから、長距離向きではないと見られていた。同じく父に名スプリンターであるキンシャサノキセキを持つガロアクリークも同様である。
同世代に圧倒的な強さを見せた2冠馬ドゥラメンテとコントレイル、2番手評価のリアルスティールとサリオスがいることも、この時と似ているのかもしれない。
もしも、セントライト記念を優勝して、ガロアクリークが菊花賞に向かうことがあるようならば、本番でも面白い存在になりそうだ。