JRAキーンランドC(G3)に「G3の怪」直撃! 武豊&ダイアトニック「死角なし」も苦戦必至か!?
30日、札幌競馬場で行われるキーンランドC(G3)に、重賞2連勝を狙うダイアトニック(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)が出走する。
前走の函館SS(G3)では、武豊騎手と初めてコンビを組み、初洋芝を難なくこなしたダイアトニック。19日の1週前追い切りでは、しっかり負荷をかけられ、札幌芝コースを5F64秒4-ラスト12秒0の好タイムで駆け抜けた。26日は息を整える程度で、軽めに追い切られ、69秒2-12秒5をマーク。陣営も自信を持って送り出せる状態に仕上がっているようだ。
「前走から2か月以上の間隔が空きましたが、仕上がりに不安はなく、陣営も自信を口にしています。前走で斤量(58kg)も克服済みですし、すべてが順調。死角らしい死角は見当たりません。ライトオンキューが対抗格とみられていますが、函館SSで0秒6差つけていますからね。ただ死角がないことが、ダイアトニックにとって死角になるかもしれません」(競馬誌ライター)
26日現在、『netkeiba.com』の予想オッズでは単勝1.5倍を示し、本番でも1倍台が確実視される。その1倍台というオッズこそがダイアトニックにとって危険だと前出のライターは語る。
「今年、JRAのG3で単勝オッズ1倍台に支持された馬は8頭います。しかしその成績は『0-2-1-5』。一度も勝っていません。2019年は同じ条件で『7-2-1-1』だったので、その差は一目瞭然です。G1とG2では、(昨年より)今年の方が安定した成績を残しているので、今年G3レースで1倍台の圧倒的人気を背負った馬は何かにとりつかれているのかもしれませんね(苦笑)。
冗談はともかく、今年G3を(単勝オッズ)1倍台で敗れた馬は、シンザン記念のルーツドールにはじまり、きさらぎ賞のアルジャンナ、共同通信杯のマイラプソディなどその後も精彩を欠いています。小倉大賞典で9着に敗れたヴェロックスに至っては、次走の予定すら決まっていない状況です。ダイアトニックは、今年のメンバーに入れば頭一つ抜けた存在です。完勝してスプリンターズS(G1)に向かってほしいところですが、もし負けるようなことがあれば、『今年のG3は呪われている』と言われ始めるかもしれませんね」(同)
鞍上の武騎手は今年、G3で1倍台の人気馬に2度騎乗した。しかし結果は、マイラプソディが共同通信杯で4着、モンファボリが函館2歳Sで13着と人気を裏切っている。
果たしてダイアトニックと武騎手は「2020年G3の怪」を止めることはできるだろうか。