JRA九州の星ヨカヨカ回避でレース史上最大の衝撃!? 武豊メイケイエール有望も金曜日時点で想定僅か6頭【小倉2歳S(G3)展望】
9月6日(日)、小倉競馬場では小倉2歳S(G3)が開催される。1981年に、3歳馬(当時の馬齢表記)による重賞競走として創設され、今年が区切りの40回目を迎える。
出走が想定されるのは、28日(金)時点で僅か6頭。過去の39回で、出走が10頭を下回ったのは、9頭立てだった1991年の1度だけ。金曜日に希少な2歳のスプリント重賞の想定が6頭だけと報じられるとSNSなどでファンがざわつく事態に発展した。
さて、このレースは短距離ゆえに、その後のG1戦線につながるイメージはあまりない。しかし、昨年3着のラウダシオンが今年のNHKマイルカップ(G1)を制覇。17年に7着に敗れたモズスーパーフレアは今年G1馬となり、16年の覇者レーヌミノルは翌17年の桜花賞(G1)を制するなど、ここ数年は後の短距離G1路線で活躍する馬が意外と多い。
この夏の小倉2歳戦での大きなトピックの一つが九州産馬の活躍だ。なかでも注目されたヨカヨカ(牝2歳、栗東・谷潔厩舎)は29日のひまわり賞を圧勝。デビュー3連勝を飾った。
もう1頭、注目に値する九州産馬がいる。ヨカヨカと同じ熊本県で生産されたルクシオン(牡2歳、栗東・河内洋厩舎)だ。近親には、5年前にこのレースで3着に好走したレッドラウダがいる。また、牝馬2冠を達成したデアリングタクトと同じ「ノルマンディーサラブレッドR×松山弘平騎手」の組み合わせも話題性十分だ。
1週前追い切りでは、一杯に追われ、古馬2勝クラスの僚馬に堂々先着。2戦目の上積みも見込めるだろう。これまで2歳重賞には縁がなかった河内厩舎に最大のチャンスがやってきた。
前走の未勝利戦で2着に1秒7差の圧勝劇を演じたモントライゼ(牡2歳、栗東・松永幹夫厩舎)は川田将雅騎手とのコンビで連勝を狙う。デビュー戦ではヨカヨカにアタマ差という接戦を演じ、その実力は証明済みだ。
父のダイワメジャー産駒はこのレース「2-0-2-3」と好相性を誇る。しかし、鞍上の川田騎手はこのレース過去9回騎乗するも、「0-1-1-7」。昨年は1番人気のカイルアコナに騎乗し、5着に敗れている。
フリード(牝2歳、栗東・西園正都厩舎)は、阪神芝1400mの新馬戦で8着に敗れたが、前走小倉1200mの未勝利戦を1分7秒5の2歳レコードで制した。昨年のキーンランド・セプテンバーセールでは45万ドル(約4800万円)という高額で落札され、「マイネル軍団の総帥」こと岡田繁幸氏も期待する外国産馬だ。
武豊騎手との初コンビで臨むのはメイケイエール(牡2歳、栗東・武英智厩舎)。現在、大活躍中のシラユキヒメ一族の1頭で、22日の新馬戦では、2着に5馬身差の圧勝劇を演じた。母は白毛のシロインジャーだが本馬は鹿毛。新種牡馬のミッキーアイル産駒は初の重賞挑戦となる。
他には、フェニックス賞(OP)でヨカヨカの2着に好走したセレッソフレイム(牝2歳、栗東・服部利之厩舎)、函館2歳S(G3)4着のフォドラ(牝2歳、栗東・牧浦充徳厩舎)が出走を予定している。
ひまわり賞(OP)からの連闘、もしくは想定を見て、“着狙い”で登録頭数が増える可能性も考えられる。出走頭数にも注目の小倉2歳Sは9月6日、小倉競馬場で15時35分発走予定だ。