JRA小倉2歳S(G3)「ミッキーアイル×白毛一族」武豊メイケイエールに底知れぬ怖さ!?デビュー戦で早くも福永祐一が重賞級の太鼓判
6日、小倉競馬場では小倉の2歳チャンプを決める小倉2歳S(G3)が行われる。最有力と見られているモントライゼは6月の新馬戦でヨカヨカとアタマ差の接戦を繰り広げ、次走の未勝利戦で大差勝ち。
惜敗した相手のヨカヨカが、先週行われたひまわり賞(OP)を2歳牝馬ながら57キロを背負って大楽勝していることからも、相対的にモントライゼの評価も上がった。
だが、キャリアの浅い2歳馬の争いだけに他の馬もまだまだ未知数だ。過去10年の小倉2歳Sでも勝ち馬の前走は小倉組が7勝と最多であり、コース経験の有無が大きなアドバンテージとなっている。
中でも底知れない怖さを感じさせるのがメイケイエール(牝2、栗東・武英智厩舎)だ。
同馬のオーナーは中京競馬場の施設を整備している名古屋競馬株式会社である。「メイケイ」の冠名で知られる所有馬は7月に行われた中京記念(阪神・芝1600m)を18頭立ての18番人気で大波乱を起こしたメイケイダイハードが話題になったばかり。
今回、武豊騎手とコンビを組むことも頼もしいが、父ミッキーアイルに母シロインジャーという白毛一族という異色の血統も一際目を引いている。メイケイエールは鹿毛だが、札幌2歳S(G3)に出走する白毛馬ソダシなど、一族の活躍はめざましい。
新馬戦の勝ち時計1分09秒4に派手さはないものの、特筆すべきはそのレース内容である。1枠1番から好スタートを決めたメイケイエールは前半を終始掛かり気味の追走。福永祐一騎手も懸命になだめるも頭を上げていた。
しかし、相手関係的にモノが違っていたのだろう。直線に入って早くも馬なりで先頭に立つと、ノーステッキで後続を突き放し、持ったままで5馬身差の大楽勝だった。
レース後に福永騎手が「期待していた通りでした。前向き過ぎるところがあって、なるべく行かないようにしていました。重賞でも好勝負できるポテンシャルの高さはあると思います」とコメントしたことからもその自信のほどが伺える。
「速い時計の決着が目立っている小倉開催ですが、実は小倉2歳Sは逃げ切り勝ちが珍しいレースでもあるんです。そういう意味でも馬なりで楽勝したメイケイエールは面白い存在ですね。
新潟記念でブラヴァスに騎乗するため、福永騎手は騎乗できませんが、体が2つ欲しいところでしょう」(競馬記者)
また、ダイアトニックと挑んだキーンランドC(G3)で15着と思わぬ大敗を喫した武豊騎手にとっては絶好のチャンスを手に入れたかもしれない。
得意としている小倉の重賞で反撃に期待したい。