JRA「次走」クロノジェネシス天皇賞・秋(G1)は「良馬場」希望!? アーモンドアイとの女王対決へ、北村友一騎手が語る「真の実力」とは
6月の宝塚記念を制し、G1・2勝目を上げたクロノジェネシス(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)の秋の始動戦が10月の天皇賞・秋(G1)になる可能性が高まってきた。
秋華賞馬として迎えた今年、始動戦となった京都記念(G2)で同世代のカレンブーケドールを一蹴したクロノジェネシス。その後も牡馬混合の大阪杯(G1)で2着すると、2番人気で迎えた宝塚記念は4角先頭の積極的な競馬から後続を突き放し、6馬身差で圧勝している。
7月に発表された「ロンジン・ワールドベストレースホースランキング」では、日本最高をアーモンドアイに譲ったが、サートゥルナーリアと並んで2位タイの評価。すでにアーモンドアイが出走を表明している今秋の天皇賞は、現役最強の座を懸けた女王対決の様相を呈することになりそうだ。
しかし、そんな状況を受けたファンの間では、早くも“不安説”が囁かれている。
「充実ぶりが著しいクロノジェネシスですが、近3勝の秋華賞、京都記念、宝塚記念はいずれも雨の影響による重い馬場。逆に、良馬場で最後に勝利を上げたのは昨年2月のクイーンC(G3)まで遡り、その後は良馬場で4連敗中です。
その一方でアーモンドアイが圧勝した昨年が1:56.2だったように、ここ数年の天皇賞・秋は良馬場なら非常に速い時計で決着しています。時計勝負になれば、クロノジェネシスに分が悪いと考える人が多いのは自然だと思いますね」(競馬記者)
そんな“不安説”に真っ向から異を唱えたのが、主戦の北村友一騎手だ。
『netkeiba.com』のインタビュー企画『NONFICTION FILE』に出演した北村友騎手は「決してああいう馬場が得意なわけではないんですよ」と発言。詳細は本インタビューをご覧いただきたいが、クロノジェネシスが単なる重馬場巧者でないことを強調している。
「北村友騎手曰く、クロノジェネシスもやはり雨でぬかるんだ馬場は気にしているそうです。しかし、脚元を気にすることで走ることに集中し、結果的に良馬場の時よりも折り合いを付けやすいとか。それが宝塚記念で見せたような最後の爆発力に繋がっているそうです」(別の記者)
実際に、天皇賞・秋と同じ東京競馬場で行われた2歳のアイビーS(OP)を、上がり3ハロン32.5秒という強烈な末脚で制しているクロノジェネシス。桜花賞(G1)でも上がり2位となる32.9秒の末脚を発揮しており、良馬場でもその切れ味はトップクラスと言えそうだ。
今年の天皇賞・秋は、そんなクロノジェネシスの“真の強さ”を証明するレースになるかもしれない。
アーモンドアイら強敵との現役No.1を決める決戦を前に「強い馬がいっぱいいますからねぇ(苦笑)」と謙遜している北村友騎手だが「強い馬と戦うことについては、ものすごくワクワクしていますけどね」と小さくはない自信も垣間見せている。
果たして、アーモンドアイVSクロノジェネシスは天皇賞・秋で実現するのだろうか。北村友騎手の思いはもちろん、豪華メンバーが集う一戦だけに、絶好の馬場コンディションで迎えたい一戦だ。