JRA外国人騎手の来日困難で秋競馬は「鎖国化」進む!? 日本人騎手からは「本音をいえば来て欲しくない」という声も
7日、JRAは9月12日(土曜)以降、「全国のパークウインズ・ウインズ・J-PLACE(一部を除く)で、発売内容・営業時間等を制限のうえ発売・払戻いたします。なお、施設内でのレース映像・オッズ情報等の提供はございません」と、ホームページにて発表した。
また、「本取扱いについては、今後の社会情勢を踏まえ変更する場合がございます」とした上で、お客様とスタッフの安全を第一に慎重に営業を行ってまいりますと理解を求めている。
コロナ禍の影響はまだまだ大きく、各国で競走馬やこれに伴うスタッフの移動について制限されている状況だ。こちらについては外国馬だけでなく、外国人騎手の来日においても例外ではない。
そこで気になるのは秋競馬における短期免許で来日する外国人騎手である。
どうやら、コロナの影響がはっきりしない状況下でもあって流動的な様子らしい。ただ、外国人騎手本人の希望よりも、ノーザンファームや社台ファームのラブコールが大きく関係しているようだ。
「現時点ではW.ビュイック騎手とO.マーフィー騎手は来日する方向で調整しているようです。その他の外国人騎手ははっきりしませんが、渡航に関して規制が緩くなったり、入国の際の手続きなどが簡潔になれば来日する可能性がある騎手もいるようです。
牧場サイドはかなりのバックアップを確約して、何とか来日してくれないかと連絡を取っているみたいです。ですが、日本人以上にコロナに敏感で、仕事以上に妻や子供の事を第一に考えている人は消極的になっています。
リスクを犯してまで今年の秋にこだわらなくても、沈静化が見込まれる来年以降でも十分稼げると踏んでいるようです」(某エージェント)
騎手のコロナ感染により、南関東で開催中止があった地方競馬の状況などを見ても、中央競馬においても開催自体が危ぶまれる可能性もゼロではない。夏が終わるとともに気温が下がり、乾燥する秋や冬に再び状況が悪くなる可能性も十分に考えられるだろう。
日本人騎手からも今秋の外国人騎手の来日について好意的な声は少ない。
「本人だけでなく、周りのスタッフもいる訳で、色んな人が来るのは怖い。勿論、本音を言えば来ないでもらいたい。単純に自分たちの取り分が増えると思うので……」といった声も出ていたようだ。
今後の社会情勢次第という側面はあるにしても、場合によっては外国人騎手のいない秋競馬となる可能性も十分あるかもしれない。