JRA横山典弘ゴールドシップ世界から批判された「ポツン」から約6年……凱旋門賞馬バゴの甥マカオンドール快勝! 松山弘平「強いレースだった」中京競馬レコード勝ちで「夢」継承
中京競馬で、またまたレコード更新だ。
21日中京3R、芝2000mの2歳未勝利戦。ゴールドシップ産駒のマカオンドール(牡2歳、栗東・今野貞一厩舎)が、2019年12月に記録されたメイショウボサツの2歳レコード2.01.7を0.5秒上回る2.01.2で快勝した。
中京競馬のレコードは、この3日間開催で3つ目の記録更新。19日3Rレッドベルオーブ(2歳芝1600m)、8Rタガノエスプレッソ(3歳以上障害芝3300m)に続くレコードタイムとなった。
スタートの出はそれほど良くなく、中団からの競馬となったマカオンドール。道中は上手く外に持ち出して、無理なく馬なりで追走した。4コーナー手前からレースが動き始めると、外から徐々に進出。最後の直線では、内から1番人気のブレイブライオンに一旦交わされたが、父ゴールドシップらしい末脚の持続力を発揮し、外から差し返す粘り強い走りを披露した。
マカオンドールの母母Moonlight’s Boxは、凱旋門賞(G1)を制したバゴの母でもある。父ゴールドシップも凱旋門賞と相性の良いステイゴールドの系統。2010年のナカヤマフェスタが10番人気で2着、2012年、2013年もオルフェーヴルが2着と、父ステイゴールドの両馬が好走している事からも、日本競馬の悲願である凱旋門賞への挑戦を期待させる血統だ。
「ゴールドシップと言えば、2014年の凱旋門賞にハープスター、ジャスタウェイとともに出走しました。あの時は、後方から進めた戦法や、現地の前哨戦を使わなかったことに対して、海外メディアから大きく批判された経緯があります。ゴールドシップの産駒には、父の無念を晴らすべく凱旋門賞にチャレンジしてほしいですね」(競馬記者)
実際に2014年の凱旋門賞は、後方から2頭目がハープスター、最後方にゴールドシップという並びでレースは推移。最後の直線ではハープスターが強烈な末脚を繰り出しているが、位置取りが響いて届かずの6着。ゴールドシップもジリジリと伸びたが14着に敗れている。
ゴールドシップに騎乗した横山典弘騎手は「そんなに世界は甘くない。やれることはやった」とコメント。世界の壁の高さを痛感したようだ。
あれから約6年経ち、父となったゴールドシップから誕生したマカオンドール。
松山弘平騎手は「長くいい脚を使えるタイプ。しっかりと勝ち切れたし、強いレースだったと思います」と本馬の能力を高く評価する。
まだ1勝を挙げたばかりの本馬であるが、今回もプラス8㎏での勝利とまだまだ成長が期待できる。
血統面からも、今後の活躍が楽しみな1頭だ。