JRA「超低レベル?」バビットが打倒コントレイル、菊花賞(G1)制覇へ。セントライト記念で大ベテラン内田博幸が試した「2つ」のこと
「相変わらず、なかなかいいスタミナでしぶとい粘りをしてくれた」
勝利騎手インタビューでそう語った通り、内田騎手が仕掛けたのは1000m通過62.6秒という超スローペースからの瞬発力勝負ではなく「スタミナ勝負」だった。それは6ハロン目(1200m通過)からゴールまでの「12.0 – 11.8 – 11.6 – 11.9 – 12.4 (1000m59.7秒)」、そしてラスト 12.7秒というラップ推移が物語っている。
ラスト1200mにも及ぶ、ロングスパート合戦。それこそが内田騎手の狙いであり、ついて行ったライバルはバビットを捉え切れなかったのではなく、逆に追走で脚を使わされて「潰された」というのが適切な表現だろう。
実際に2着サトノフラッグは、今年3月の弥生賞ディープインパクト記念(G2)を彷彿とさせるようなまくりを見せて“勝ちパターン”に持ち込んだが、最後は失速……。
鞍上・戸崎圭太騎手が「イメージ通りで、いい感じで運べた。最後の坂で伸び切れなかったのは休み明けの分かな」と振り返ったが、弥生賞(重)のラスト1200m「12.6 – 12.6 – 12.6 – 12.5 – 11.8 – 12.3」と、今回の「12.0 – 11.8 – 11.6 – 11.9 – 12.4 – 12.7」がまったく異なることは数字を見ただけでも明らか。このような「激流」でまくれば、最後に止まることは必然だが、逆に「まくりを見せられた」サトノフラッグもまた非凡だ。
参考例として、バビットを終始2番手で追走したココロノトウダイは5着から7馬身も離された6着に敗れている。前走の猪苗代特別(2勝クラス)を3番手から古馬相手に1馬身1/4差で快勝していることからも、自分の形に持ち込めば決して弱い馬ではない。
言ってしまえば、それ以上に「バビットが遥かに強かった」ということだ。
最後に総評となるが、こうなってくると……