JRA武豊は「真っ向勝負」すら許されない!? 凱旋門賞(G1)悲願達成の障害は、エネイブルら「2強」以外に「世界の名門厩舎」A.オブライエンの“圧力”か
今年もA.オブライエン厩舎はジャパンを含む5頭が出走を予定している。大本命のラブ、パリ大賞典(G1)の勝ち馬モーグル、英ダービー(G1)の勝ち馬サーペンタイン、昨年の愛ダービー馬ソヴリンと、豪華なメンツが揃った。
そこで気になるのが、陣営の作戦である。
「間違いなく大本命はラブ。2番手はモーグルに思われます。陣営はラブを勝たせるための作戦を練ってきますよ。ペースメーカーとして出走した英ダービーを逃げ切ったサーペンタイン、先行力のあるソヴリンは、レースメイクに徹するのではないでしょうか。
正直、近走の成績を考えれば、ジャパンの序列は低いはずです。もしかすると、武豊騎手には“チーム・オブライエン”としての役割が求められるかもしれません」(同)
A.オブライエン厩舎のマジカルは凱旋門賞の出走を回避。そのため、近走不振のジャパンがチームプレイの頭数として出走する可能性も考えられる。もし仮にそうだった場合、騎乗するチャンスをもらった武豊騎手にとっては恩がある。勝つための勝負をすることが叶わず、夢が遠のくことになってしまうかもしれない。
これについては凱旋門賞の騎乗オファーがあった際に、武豊騎手が公式サイトにて「馬の状態に納得がいかないときは絶対にゴーサインを出さない人なので、逆に言えばそれが出たときは好調モードに入ったということです」と評したオブライエン師を信じるほかない。
だが、ジャパンの所有権はキーファーズが半分所有。他の4頭はクールモアグループが100%の所有権を持っているという点で決定的な違いがある。そのため、キーファーズの意向が尊重されれば、武豊騎手はチームプレーとは別で単独行動ができることになるだろう。
世界最高峰の舞台で、武豊騎手がどのような騎乗を見せるかも見どころのひとつかもしれない。