JRA武豊に「代打・浜中俊」キセキVS「コンビ結成後4連勝」キングオブコージ×横山典弘。改修前“最後のチャンス”に京都巧者が勢ぞろい!【京都大賞典(G2)展望】
11日には、一線級の中長距離馬が集う京都大賞典(G2)が行われる。
舞台となる京都競馬場は改修工事のため、今年11月から2023年3月までの2年5か月という長期にわたる開催休止が決まっている。
今年、京都競馬場で行われる重賞は京都大賞典、秋華賞(G1)、菊花賞(G1)、スワンS(G2)の4レースを残すのみ。京都実績がある4歳以上の中長距離馬にとっては、京都での重賞は現役最後になる可能性もあるだけに、好メンバーがそろいそうだ。
17年の菊花賞を制したキセキ(牡6歳、栗東・角居勝彦厩舎)が、その時以来の勝利を狙い、浜中俊騎手とのコンビで出走を予定している。
キセキへの騎乗が決まった直後、浜中騎手は『中日新聞』に連載している自身のコラムに「(凱旋門賞への騎乗から)帰国後、(武)豊さんは2週間の隔離期間が必要となり、京都大賞典に乗れなくなったため、自分がキセキの代打を務めることになりました。乗り難しい馬というイメージですが、来週の追い切りにまたがる予定ですし、いい形でバトンタッチできるよう頑張りたいです」(9月26日付)と心境を記している。
注目の1週前追い切りは栗東CWで浜中騎手が跨り、5ハロン65秒9-12秒3の好時計をマーク。『日刊スポーツ』の取材に、浜中騎手は、「いい馬ですね。まだ体が重くて気が入っていない感じなので、今日の追い切りと来週で、どれくらい変わってくるかだと思います」と叩き良化型の同馬に対し、慎重な姿勢を崩さなかった。
昨年の凱旋門賞(G1)から「7→5→7→6」着と苦しんでいたキセキ。しかし、前走の宝塚記念(G1)では、後方から競馬を進め、復調を示す2着に追い込んだ。菊花賞を制した淀の舞台で3年ぶりの勝利をもぎ取り、秋のG1戦線に殴り込みをかけたい。代打・浜中騎手の騎乗にも注目だ。
約3年間、勝利がないキセキに対し、今年に入り4連勝と勢いに乗るのはキングオブコージ(牡4歳、栗東・安田翔伍厩舎)だ。
3歳時には未勝利戦を勝ち上がった直後に毎日杯(G3)に挑戦したが、9着に敗れた。その年は結局1勝クラスを卒業できなかったが、今年1月に横山典弘騎手とコンビを結成。すると、これが見事にはまり、4連勝で目黒記念(G2)を制覇した。
その前走は後方から追い込んで勝利を挙げたが、それまでは先行して結果を出していた。自在性を身につけた今なら、状態次第で1番人気に支持される可能性もあるだろう。4戦4勝と相性抜群の鞍上とともに重賞2連勝を目指す。