JRA国枝栄厩舎「ポスト・アーモンドアイ」へ――ディープインパクト産駒、C.ルメール騎乗の注目馬サトノレイナス試金石の一戦!
4日の中山9Rには、注目の2歳牝馬限定戦サフラン賞(1勝クラス)が行われる。
その中でも最注目馬として人気を集めそうなのが、サトノレイナス(牝2歳、美浦・国枝栄厩舎)だ。
母は、アルゼンチンの1000ギニーにあたるポージャ・デ・ポトランカス(G1)、オークスにあたるセレクシオン大賞(G1)をともに楽勝した名牝。父には「日本の至宝」ディープインパクトを持つ良血馬である。
オーナーは数々の名馬を送り出す、サトミホースカンパニーの里見治氏。香港ヴァーズ(G1)や宝塚記念(G1)を勝利したサトノクラウン、菊花賞(G1)や有馬記念(G1)を勝利したサトノダイヤモンドなど、挙げ始めればきりがない。
サトノレイナスもそんな名馬たちに続けと、昨年の春に発売された各POG(ペーパーオーナーゲム)誌でも大きく取り上げられた。
『Gallop臨時創刊 丸ごとPOG』(サンケイスポーツ)のインタビューでは、里見氏自身が「2歳のラインアップの中で、牡馬も合せて間違いなくナンバーワンです」と断言しており、否応なしに期待は高まっていた。
今年の2歳新馬戦の初週、東京マイルの牝馬限定戦でデビューを迎えたサトノレイナスは、1.4倍の圧倒的支持を集め1番人気。
レースでは中団につけ、終始外々を回す競馬。最後の直線では、他馬に寄られて外に逃げるような幼さを見せたが、人気に応え勝利を掴んだ。
騎乗したC.ルメール騎手は「まだ子供で、直線は内の馬を見て外へ行きました。まっすぐ走れば楽勝でした」とコメント。能力は認めつつも、精神面での課題を挙げた。
サトノレイナスの兄は、父にディープインパクトを持つサトノフラッグ。今年の弥生賞(G2)を快勝した全兄は、皐月賞(G1)でルメール騎手が騎乗した。5着に敗れたサトノフラッグについて「相手が強いのは分かっていたけど、こちらもいい脚が使えると思っていた。ちょっと分からない……」とコメント。
精神面で不安定なのは、兄妹揃って似ているのかもしれない。
とはいえ、兄のサトノフラッグはデビュー戦で6着に敗れた後、弥生賞まで3連勝。サトノレイナスも叩いた上積みが見込めるなら、新馬勝ちを収めた意味は大きいといえるだろう。