JRA逆襲のオルフェーヴル、種付け頭数「3倍超」は序の口!? ラッキーライラックら2週間で「重賞3勝」!評価うなぎのぼりに“第3世代”“第4世代”影の立役者も

 15日に阪神競馬場で行われたエリザベス女王杯(G1)は、1番人気のラッキーライラックが道中、中団後方から早めにスパート。4コーナーで先団に取りつき、最後はサラキアの追撃をクビ差しのぎきった。引退レースの可能性もある中、4つ目のG1タイトルを手に入れた。

 その直前には裏開催の福島記念(G3)で、2番人気のバイオスパークが勝利。オルフェーヴルの初年度産駒2頭が同じ日に重賞を2勝という快挙を成し遂げた。

「先週のアルゼンチン共和国杯(G2)もオルフェーヴル産駒のオーソリティが優勝しました。種牡馬として一時は評価が危ぶまれたオルフェーヴルですが、ここにきて見直されています。

昨年は大きく落ち込んだ種付け頭数も、今年は一気に回復しました。来年の種付け頭数はさらに増えるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)

オルフェーヴル 競馬つらつらより

 3冠馬として鳴り物入りで種牡馬入りしたオルフェーヴル。初年度産駒(現5歳)からラッキーライラックとエポカドーロというG1馬が誕生。さらにロックディスタウン、サラス、サトノガーネット、そしてバイオスパークが新たに加わり、この世代の重賞勝ち馬は6頭に上る。

 しかし、当たり外れの激しさや気性に問題を抱えている産駒も多く、敬遠する生産者が多かったのも事実だ。初年度から3年連続で250頭前後に種付けされていたが、4年目は191頭、産駒がデビューした後に種付けされた5年目には136頭と、その数は右肩下がりに……。6年目にはさらに52頭まで大きく減らした。

「同期のロードカナロアがアベレージを残しつつ、アーモンドアイなど次々と大物を輩出したのも影響したのかもしれません。初年度は600万円だった種付け料も産駒がデビューした翌年から100万円ずつ下がり、今年度は当初のちょうど半額の300万円まで減りました。

昨年52頭まで減らした時はどうなることかと思いましたが、昨秋にラッキーライラックがエリザベス女王杯で復活の勝利を飾り、潮目が変わりましたね。300万円という種付け料も手伝って、今年度は前年度比で3倍超の165頭までV字回復を遂げました」(同)

 さらに今春にはオーソリティという3年目産駒が3歳重賞を制覇。2年目産駒(現4歳)はJRA重賞未勝利ながら、ジャスティンとマルシュロレーヌが10月に2日連続で交流重賞勝ちを収めた。芝だけでなくダートに適性を見いだす産駒も多く、来年度の種付け頭数は165頭からさらに増えることはまず間違いないだろう。

 4年目産駒(現2歳)はまだ5頭しか勝ち上がっていないが、ポールネイロンという快速牝馬が登場。2戦2勝で12月の阪神JF(G1)に臨む予定だ。

 一時は地に落ちるかと心配された種牡馬オルフェーヴルの評価も、この1年間で回復。先週末からの重賞3勝でさらに上昇することは間違いない。来年度の種付けシーズンを前に産駒の快進撃は続くだろうか。

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