JRA福永祐一「ポテンシャルの高さでしょう」ご無沙汰モーリス産駒の大逆襲「マイル王」に俺はなる!? 本格化は4歳「春秋連覇」の共通点
鞍上は初戦に続いて福永祐一騎手。オーナーは、アーモンドアイを筆頭に今をときめくシルクレーシングだ。
福永騎手、音無調教師とのコンビでは、今週マイルCS(G1)に出走するインディチャンプと全く同じ。1400mデビューという点でも、ピクシーナイトとの類似点は多い。
インディチャンプは2歳の12月にデビューし、新馬戦を勝利。次の1勝クラスも勝利したものの、3歳前半は勝ち切れない競馬が続いた。
18年7月の有松特別(2勝クラス)で半年ぶりに勝利を飾ると、年を跨いだ東京新聞杯(G3)まで3連勝。休み明けのマイラーズC(G2)では4着と敗れたが、本番となる安田記念(G1)ではアーモンドアイ、アエロリットなどを破って快勝した。
レース後、再度リフレッシュ放牧に出されたインディチャンプは、休み明けの毎日王冠(G2)で3着。しかし、マイルCS(G1)ではキッチリ巻き返し、マイルG1春秋連覇を達成している。
マイルG1春秋連覇という意味では、ピクシーナイトの父であるモーリスも達成した偉業。4歳で成し遂げたこともインディチャンプと同じである。
モーリスもデビューは1400m戦。ここをレコードタイムで快勝すると、続く京王杯2歳S(G2)ではスタートでアオって最後方からの競馬となる。最後の直線では大外を追い上げたが、前半のロスが響き6着に敗れた。
続く万両賞(1勝クラス)を快勝したモーリスだったが、3歳時は4戦して1勝もできず。マイルG1春秋連覇を含む破竹の7連勝は、4歳になってからのことだった。
今回、秋明菊賞に出走するピクシーナイトについては、新馬戦のレース後に「少し太かったですね。道中から余裕もなかったですし、最後まで動き切れない走りでしたが、そんななかで勝つあたりがポテンシャルの高さでしょう。動き切れるようになるにはもう少し成長が必要かもしれませんが、スピードがあるし、素直な馬。先々が楽しみですね」と福永騎手がコメント。
やはり、インディチャンプやモーリスのように、成長度合いは遅いのかもしれない。ただ、3歳前半までの2勝目が可能なら、その後の未来は明るいはず。マイル界を背負う存在に成長していくことを期待したい一頭だ。
本格化が4歳となった2頭の「マイル王」。1年後にはモーリス産駒の大逆襲も見られるのかもしれない。