JRA川田将雅「コントレイルのように」期待もクラシックに暗雲!? 東京スポーツ杯2歳S(G3)ダノンザキッド完勝も安田隆行厩舎“マジック”で「マイラー化」の兆候……
「ダノンザキッドを管理する安田隆厩舎は今年も重賞6勝を挙げ、リーディング5位という名門です。
しかし、代表的な管理馬は2013年の年度代表馬で、アーモンドアイの父としても知られるロードカナロア、スプリントG1を2勝するなど2012年の最優秀短距離馬に輝いたカレンチャンなど、スピードに特化した馬ばかり……今年の重賞も、ここまではすべてマイル以下でした。
今回1800mの重賞を勝ったダノンザキッドですが、父はマイルから2000mで活躍したジャスタウェイ。今後ますます折り合いが重視される距離延長へは、厩舎の力が試されますね」(別の記者)
実際に、安田隆厩舎はこれまで芝で重賞34勝を上げながら、1600m以下が31勝とJRA屈指の「短距離王国」として有名だ。すでに古馬混合の芝1200mの重賞を完全制覇している一方、芝1800m以上の重賞勝利は2000年の毎日杯(G3)以来、約20年ぶりだった。毎年のように重賞を勝っている名門厩舎としては、驚くべき偏りと言えるだろう。
「これから先、去年のコントレイルのような馬になってくれることを期待しています」
勝利騎手インタビューでダノンザキッドの将来に大きな期待を掛けた川田騎手。この言葉からも、今後は来年のクラシックを目指すことが明白だ。
かつて厩舎の最高傑作となるロードカナロアについて「マイルどころか、2000mをこなせる馬にもなれたはず」と語っていた安田隆調教師。ダノンザキッドを今後、どのようにクラシックへ導くのか。名門厩舎の手腕が問われるところだ。