JRA武豊、川田将雅から「強奪」で2021年金杯へ!? 「非常に乗りやすかった」リゲルS(L)1番人気シュリ快勝で、コンビ継続決定!
12日、阪神競馬場で行われたリゲルS(L)は、1番人気のシュリ(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)が優勝。管理する池江泰寿厩舎にとっては、約10分前に行われた中日新聞杯(G3)に続く、嬉しいメイン連勝となった。
だが、そんな名門厩舎以上に絶好調だったのが、鞍上の武豊騎手だ。
レース後、「直線も手応え通りの伸びでした」と相棒を称えた武豊騎手は、これでこの日3勝目。最終レースも連勝して勝ち星をさらに伸ばしただけでなく、この日は8鞍に騎乗して4勝2着3回と絶好調。
これで今年112勝と昨年の111勝を上回り、50代でのJRA年間最多勝記録を更新するなど、ラストスパートに余念がない。
「レース後、武豊騎手が『枠が良かった』と話していましたが、道中はインを回して、最後の直線で馬場が良い外に持ち出す好騎乗。2枠3番という内枠を味方につけたジョッキーの手腕が光りました。
武豊騎手はこの日8鞍乗って4勝2着3回と好調でしたが、それ以上に8鞍の内、1番人気が5頭、残りの3頭もすべて3番人気と騎乗馬の質が高かったことが大きいと思います。
リーディングの上位で戦う騎手は、結局のところ『どれだけ良い馬に騎乗できるか』が成績に大きく影響しますが。そういった意味で、この日の武豊騎手のラインナップは非常に強力でしたし、ほとんどが他のジョッキーからの乗り替わりだったことも、現在の武豊騎手の“人気”の高さを物語っていますね」(競馬記者)
実際にこの日、武豊騎手が騎乗した8鞍の内、前走からの継続騎乗はわずか2頭。他6頭はすべて乗り替わりで結果を出している。
特にリゲルSを勝ったシュリは、これで8戦5勝。だが、本馬はデビュー戦から7戦中6戦で川田将雅騎手が主戦を務めてきた。川田騎手がこの日、ヴェロックスの中日新聞杯(G3)に騎乗するために中京競馬場に参戦したことで、武豊騎手に手綱が回ってきたということだ。
「どうやらシュリは、このまま武豊騎手とのコンビで来年1月の京都金杯(G3)に挑むそうです。まだまだ底が割れていない素質馬だけに、川田騎手にとっては手痛いお手馬の放出となりますが、今回は一発勝負で結果を出した武豊騎手に軍配が上がったということでしょうか。
川田騎手にとっては中日新聞杯でヴェロックスが3着に好走して、復活の兆しを示してくれたことが、せめてもの救いと言えるかもしれません」(競馬記者)
「非常に乗りやすかったです――」
レース後、開口一番にそうシュリを称賛した武豊騎手。だが、シュリを乗りやすく教育したのは池江厩舎の力も然ることながら、ここまで二人三脚で競馬を教えてきた川田騎手の功績も大きいに違いない。
弱肉強食の競馬界で、トップジョッキーたちが熾烈なお手馬争いを繰り広げている。