JRA阪神JF(G1)音無厩舎が2週連続G1で「再」ブーイング!? 大本命クリソベリルに続き「状態良さそう」インフィナイトも……
13日、阪神競馬場では阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)が開催された。直線で激しい攻防が繰り広げられた一戦は、白毛馬のソダシがハナ差で2着サトノレイナスを抑え、2歳女王に輝いた。
ソダシとメイケイエールの“白毛一族”の2頭に加え、ディープインパクト産駒のサトノレイナスによる“三つ巴”と評された今年の2歳女王決定戦。3強に迫る単勝4番人気に支持されたのが、インフィナイト(牝2歳、栗東・音無秀孝厩舎)だった。
単勝オッズは3番人気メイケイエールとほとんど差はなく、複勝オッズはメイケイエールを抑え、インフィナイトの方が3番人気だった。また、単複とも5番人気以下とは開きがあったため、実質的にはインフィナイトまでの“4強”だったと言っていいだろう。
レースは3着こそ伏兵のユーバーレーベンが飛び込んだが、“4強”のうち3頭が掲示板を確保(1、2、4着)。そんな中、唯一掲示板を外したのが、インフィナイトだった。
レースでは北村友一騎手を背に、8枠16番から好スタートを切った。道中は、ソダシをマークする形で外目を並走。4角を回ったところでは、外からソダシに馬体を併せにいき、手応えも残っているように見えた。しかし、北村騎手が右ムチを1発、2発と入れるも、インフィナイトはズルズル後退……。
終わってみれば、ソダシから1秒3差の14着という惨敗に終わった。
北村騎手はレース後、「自分から動ける位置で競馬はできたのですが、切れないにしてももう少し頑張ってくれると思っていました。直線では脚が上がりました」と現状の力不足を認めた。
「前走のサウジアラビアRC(G3)では、牡馬相手の2着が評価されましたが、デビューからの2戦はどちらも不良馬場でした。父モーリス、母の父がアグネスデジタルなので、道悪の鬼という可能性があるかもしれません。どちらにしても、初めての良馬場で、過剰人気だったことは間違いありません。
中間には音無調教師も、『変わりなく来ていますよ。状態は良さそう』と自信をのぞかせていました。先週の借りを返してくれると期待していたのですが……」(競馬誌ライター)
先週といえば、音無調教師がチャンピオンズC(G1)にクリソベリルを送り込むも、単勝1.4倍の1番人気を裏切り、4着に敗れた。レース前後で、音無調教師のクリソベリルに対するコメントが乖離していたことで、ファンから大ブーイングを浴びたのは記憶に新しい。
結果的に2週続けて人気馬が不発に終わり、SNSなどでは音無調教師に対する不満も見られた。関西の名門厩舎だけに「今週は意地を見せてくれるだろう」と考えたファンも少なくなかったのだろう。
ファンの期待値が上がってしまうのは、名門厩舎の宿命か。今年残りのG1・3レースに出走予定馬はいないが、次こそ鬱憤を晴らしてもらいたい。