元JRAジョッキー安藤勝己氏「有馬記念(G1)は適性が問われる……」横山典弘騎乗オセアグレイト「激走」に期待!? デスペラードで見た「夢の続き」

オセアグレイト JBISサーチより

「夢の続き」を――。

 27日、中山競馬場で行われる有馬記念(G1)に、オセアグレイト(牡4歳、美浦・菊川正達厩舎)が出走を予定している。鞍上は前走に引き続き横山典弘騎手。1996年、サクラローレル以来の同レース勝利を目指す。

 オセアグレイトは、前走のステイヤーズS(G2)を7番人気で勝利。持ち前のスタミナを発揮し、ファンの低評価を覆した。

 JRAの平地レースで最も距離の長いステイヤーズS。オセアグレイトは、スタートから馬任せに出していき1周目の1コーナーではインの2列目をキープした。2コーナーを曲がり切った向正面では、タガノディアマンテが外から押し上げ先頭に立ち、オセアグレイトは内3番手でジックリと脚を温存した。

 2周目3コーナー辺りからレースは動き始めるが、横山典騎手は焦らず直線勝負に懸ける構え。4コーナーから直線へかけて外に持ち出したオセアグレイトは横山典騎手のアクションに応え、逃げるタガノディアマンテを追い詰める。最後は2頭の一騎打ちとなったが、外から伸びたオセアグレイトが逃げたタガノディアマンテをアタマ差交わしたところがゴールだった。

 中山競馬場の長丁場で有馬記念にも直結しそうだが、ステイヤーズSからの直行組は有馬記念の勝ち馬がこれまで一度も出ていない。2013年にステイヤーズSを勝利して参戦した、デスペラードも有馬記念では7着。この時の鞍上は横山典騎手だった。

 デスペラードは翌年のステイヤーズSでも再度同じローテーションでリベンジを図ろうとしたが、この年のステイヤーズS勝利後に右前肢に屈腱炎を発症。年齢も翌年は7歳と高齢になっていたこともあり、引退を余儀なくされた。

 横山典騎手が、ステイヤーズS勝利馬で有馬記念に参戦するのは2013年以来。無念のリタイヤとなったデスペラードに思いを馳せ、リベンジを誓っているかもしれない。

 というのも、これまで勝ち馬が出ていないステイヤーズS組だが、今年はオセアグレイトにもチャンスがありそうだからだ。

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