英国競馬「皆殺しだった。大混乱だったよ」JRAランドオブリバティを彷彿!? 逸走が起こす惨劇に命の「危険性」
英国の「珍レース」が話題になっているようだ。
アイルランドのパンチェスタウン競馬場で開催された障害レースが「ハプニング続出」だった。
英国の『Racing TV』がTwitterで流したレース映像を確認すると、障害レースで空馬2頭が障害を飛ばずに逸走。それにつられるように他馬もコースアウトし、この影響で4頭が落馬する事故が起こっている。
さらには、ゴール前ではコースに白鳥が出現。とんでもない障害レースとなったようだ。
このレースでは全ての騎手に怪我は無かったとのことだが、1着となったコナー・マクナマラ騎手は「皆殺しだった。大混乱だったよ」とレース後に話したという。その惨劇がどれほどのものだったのかと想像させるコメントだ。
日本でも落馬事故はあるものの、これだけ多くの馬が巻き込まれるケースは稀。とはいえ、過去には日本でも多くの馬が巻き込まれたレースもある。
2010年1月11日、中山競馬場で行われた4Rの新馬戦。16頭立てで行われたレースだ。
レースは三浦皇成騎手が騎乗したノボプロジェクトがハナを奪う展開で、道中はスローペース。向正面の下り坂でレースはじょじょにペースアップし、4コーナーに差し掛かったところでアクシデントは起こった。
逃げたノボプロジェクトがコーナーで内ラチにトモをぶつけ後肢が外にフラれると、その後肢に躓く形で外にいたフォルメンが転倒。先頭集団で馬が倒れたことにより、後続も巻き込まれるように次々と落馬した。
16頭出走したレースで、なんと9頭が競走中止となる大事故。その後、ノボプロジェクトは後続を突き放し1位入線を果たしたが、4コーナーで急に外側に斜行してフォルメンの走行を妨害したとして失格となった。
三浦騎手といえば、昨年のホープフルS(G1)でも逃げたランドオブリバティが4コーナーで逸走。これまでのレースでも「口向きに課題がある」「子供っぽさがある」と発言していただけに、危うい気性が表面化してしまった印象だ。
これに対しては、元JRAジョッキーの安藤勝己氏も「物見ってレベルの逸走やないし、よっぽど気性的なもんか、状態的に苦しがってたのか。ただ、ここからの立て直しは簡単やないと思うな」と自身のツイッターで綴っており、陣営がどのように修正を施してくるのかは見物でもある。
9頭落馬という大惨事の発端となった三浦騎手だが、ホープフルSでは幸いにも他馬を巻き込むことなく、自身の落馬だけで済んだ。騎手が気を付けていても馬が制御不能になることも珍しくなく、下手をすれば死にも繋がる職業。やはりレースでは「安全第一」が重要ということを忘れてはならないということだろう。