JRA C.ルメール「極上馬質」で大コケ!? 川田将雅「自滅」も忍び寄る新たな刺客にリーディング陥落の危機
C.ルメール騎手は、このままリーディングトップを守れるのだろうか……。
30日、中京競馬場では福永祐一騎手が3勝の固め打ち。田辺裕信騎手と並びリーディング3位タイだった福永騎手が、単独3位へと浮上した。
この日、福永騎手は3Rを除く11鞍に騎乗。午前中に騎乗した3レースでは結果を出せなかったが、午後になってエンジンが点火した。
午後、最初のレースは5Rの未勝利戦。騎乗したのは福永騎手にも深くゆかりのあるルペルカーリアだ。
同馬の母はシーザリオで、日米オークス(G1)制覇を成し遂げた名牝。その仔には、デアリングタクトを輩出するなど、現在種牡馬としても活躍中のエピファネイアがおり、ルペルカーリアはこれの半弟に当たる。
デビュー戦では4着に敗れ「まだトモの力がなく、動き切れるだけの感じがなかった」とコメントしていた福永騎手。しかし、この日は前進気勢を出す調教の効果か3馬身差の圧勝を飾り、「この血統らしい勝ち方だった」とルペルカーリアを称賛した。
この勝利をきっかけに、7Rの1勝クラスはエアファンディタで優勝。続く8Rの2勝クラスでもフラテッリが勝利し、この日は3勝の大暴れとなった。
一方、全く不甲斐なかったのがリーディングトップを走るルメール騎手だ。
東京競馬場で9鞍に騎乗したルメール騎手だが、騎乗馬はいつも通りの超豪華ラインアップ。8Rまでの前半5鞍は全て1番人気とファンも固め打ちを期待していたはずだ。
しかし、蓋を開けてみれば、その5鞍で手にしたのは僅か1勝のみ。全て馬券圏内には持ってきたものの、騎乗馬の人気からすれば期待を裏切る格好となった。
9R以降の4鞍はさらに酷く、惨憺たる結果。唯一、クロッカスS(L)のレガトゥスで2着と健闘したものの、他の3鞍では全て2桁着順の惨敗に終わっている。
9Rの銀蹄S(3勝クラス)ではカフェクラウンに騎乗し、好スタートから先行するもハイペースに巻き込まれ直線で失速。11R白富士S(L)のブレステイキングはスローを見越して向正面で捲りを見せたはいいが、最下位に敗れている。
巻き返しが期待された最終レースのレインカルナティオでは痛恨の出遅れ。レースはスローペースとなり、後方からのを試みるも前が止まらず12着に敗れるという全く噛み合わない1日となってしまった。
この日の上乗せが1勝のみとなったルメール騎手が、17勝でリーディングは未だトップ。しかし、3勝を挙げた福永騎手が2位の松山弘平騎手(15勝)に迫る14勝となり、ルメール騎手にも3勝差まで迫ってきた。
昨年のリーディング上位4人のうち川田将雅騎手は不調に苦しんでいるが、昨年134勝で3位の福永騎手、127勝で4位だった松山騎手は今年も好調。2人とも順調に勝ち星を積み上げている。
2017年から4年連続でリーディングジョッキーの座に君臨する「絶対王者」ルメール騎手。その牙城を崩すのは福永騎手か、松山騎手か、それとも……。