JRA武豊「番狂わせを演じてくる」想像しなかった凱旋門賞(G1)の結末……。 再始動するあの馬と再び夢の舞台に参戦濃厚か
武豊騎手が夢見た舞台・凱旋門賞(G1)で1年越しのリベンジ騎乗がありそうだ。
熱烈な『武豊信者』として知られている松島正昭オーナーが代表を務める株式会社キーファーズの公式サイト・キーファーズサロンでジャパン(牡5、愛・A.オブライエン厩舎)の近況が伝えられている。
サイト内の『THE EUROPEAN JOURNAL』の情報によると、冬場を順調に過ごしたジャパンは、現在は軽いキャンターを行っているとのこと。
同馬を管理しているA.オブライエン調教師も「休養を経て、なんとか今年復活させたい」と意気込みを語っており、具体的なローテーションについては未定であるものの、最大目標の凱旋門賞に向けて春からの始動を予定しているようだ。
昨年は17年、18年と凱旋門賞を連覇したエネイブルが、世界的な名手L.デットーリ騎手と史上初となる3勝目に挑戦したものの、6着と敗れる波乱の結果に終わった。そして、本来なら武豊騎手もジャパンとのコンビで参戦を予定していた。
日本では秋のG1シーズン真っ只中ではあるが、武豊騎手にとって凱旋門賞は「夢のレース。毎年乗りたいと思いますし、いつか必ず勝ちたいです」と話すように夢の舞台でもある。自身の公式サイト武豊日記でも「迷いなく参戦」、「番狂わせを演じてくる」とジャパンの騎乗依頼に喜びを見せていた。
だが、そんな武豊騎手にとって思いもよらなかったアクシデントが発生したのである。直前になってオブライエン調教師の管理馬が摂取していた飼料から禁止薬物のジルパテロールが検出され、尿検査を行ったところ陽性が判明。ジャパンのほかソヴリン、モーグル、サーペンタインの4頭が取消となってしまった。
これには武豊騎手も「まさか、勝負服を着ないで観戦するとは想像もしていませんでした」と振り返った一方で「調教師、オーナーほか、関係者の落胆を思うとボクだけが沈んでいるわけにもいきません。どうしても勝ちたいレースを生観戦できたのも、貴重な経験になることでしょう」と前を向くよりなかった。
「ジャパンは取消となった凱旋門賞後に出走した英チャンピオンS(G1)で9着と精彩を欠きましたが、管理しているのは世界のオブライエン調教師です。年齢的にも5歳とまだまだ期待できる馬ですから何かしら手は打って来るでしょう。
師の言うように『復活』さえすれば、3歳時に3連勝で凱旋門賞に挑んで4着した実力はトップクラス。何とかいい結果を残して、武豊騎手と再び夢の舞台へ参戦することに期待したいですね」(競馬記者)
先週行われた日曜東京の新馬戦では、キーファーズの期待馬マンインザミラーとのコンビで4着に敗れた武豊騎手。今年の開催初日を3連勝と最高のスタートを決めたが、腰痛による騎乗キャンセルを境に精彩を欠いている現状だ。
今回、ジャパンの凱旋門賞再挑戦という朗報が、復活のきっかけとなることに期待したい。