JRA武豊に“捨てられ”失意のドゥラモンドに“飽き性”疑惑!? きさらぎ賞(G3)「中京開催」でドゥラメンテの血が騒ぐか
7日の中京メインは3歳重賞・きさらぎ賞(G3)が行われる。クラシックを目指す13頭の若駒が登録されているが、前走・朝日杯FS(G1)7着からの巻き返しを図るドゥラモンド(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)に注目したい。
前走は、武豊騎手の朝日杯FS初制覇への期待も相まって5番人気に支持されたドゥラモンド。しかし、スタートでやや立ち遅れると、前半3ハロン33秒7のハイペースのなか中団を追走。高速馬場も合わず、直線ではなだれ込むのがやっとという結果に終わった。
武騎手はヨーホーレイクに騎乗するため、ドゥラモンドはたった1戦で武騎手に“捨てられた”形に……。失意のなか、巻き返しの秘密兵器となりそうなのが父ドゥラメンテの存在だ。
ドゥラメンテはご存じ、2015年の皐月賞(G1)と日本ダービー(G1)を制したクラシック2冠馬。ドゥラモンドは、その初年度産駒としてデビュー前から注目されてきた。
ドゥラメンテとともに注目度が高かった同期の種牡馬がモーリスだ。年明け早々のシンザン記念(G3)を産駒のピクシーナイトが制し、先んじて重賞初Vを飾った。ドゥラメンテ産駒もこれに続きたいところだが、これまでJRAの重賞は15戦して「0-1-1-13」と初勝利が遠い。
そんなドゥラメンテ産駒の期待の星でもあるドゥラモンド。デビューから、福島、中山、阪神と3場すべて右回りのコースを走ってきたが、きさらぎ賞で初めて左回りを経験する。そして、このコース替わりが吉と出る可能性がありそうだ。
「ドゥラメンテ産駒の特徴の一つが“飽きっぽい”ところです。どういうことかというと、芝ダート問わず、右回りから左回り、もしくはその逆の左回りから右回りへのコース替わり時に好成績を残しています。
ドゥラメンテ自身も現役時代に似た傾向がありました。デビュー戦から共同通信杯(G3)まで4戦続けて左回りの東京競馬場を使われ、初の右回りとなった皐月賞で驚愕のパフォーマンスを披露しました。さらに再び左回りに替わったダービーも圧勝。産駒が“飽きっぽい”のは父譲りかもしれませんね」(競馬誌ライター)
【ドゥラメンテ産駒の前走場所(左右回り)替わり別通算成績、1月31日現在】
前走→今回 着別度数(勝率、連対率、複勝率、単勝回収率、複勝回収率)
右→右 5-6-5-42/ 58( 8.6%/19.0%/27.6%/ 28%/ 47%)
左→左 4-4-1-32/ 41( 9.8%/19.5%/22.0%/ 52%/ 40%)
右→左 6-2-4-27/ 39(15.4%/20.5%/30.8%/100%/ 62%)
左→右 9-2-2-23/ 36(25.0%/30.6%/36.1%/259%/108%)
4パターンそれぞれの勝率に着目すると一目瞭然。「右→右」もしくは「左→左」という同じ回りが続いた時の勝率は1桁で回収率も低い。ところが、「右→左」のときは勝率15.4%、単勝回収率は100%に達する。今回のドゥラモンドは、阪神からの中京替わりなので、「右→左」に該当する。
そして、さらにパフォーマンスを上げる可能性が高いのが、「左→右」のときだ。その勝率は25.0%で、単勝回収率は259%、複勝回収率も100%を超えている。今後のローテーションはきさらぎ賞の結果次第になるとみられるが、今回好走し、右回りに替わる皐月賞に直行するようなことがあれば、期待は高まるだろう。
まずはクラシック路線に進むためにも、初の左回りでしっかり結果を残しておきたい。