JRA「4馬身差」キセキ全妹ビッグリボンが圧逃デビュー! やる気スイッチに一抹の不安も……オークス(G1)の秘密兵器が登場か

 ひょっとしたらかなりの大物かもしれない。

 7日、小倉競馬場で行われた5R・3歳新馬(芝2000m)は、西村淳也騎手の1番人気ビッグリボン(牝3、栗東・中内田充正厩舎)が優勝。単勝1.9倍の断然人気に応えてデビュー勝ちを飾った。

 ビッグリボンの血統は父ルーラーシップ、母ブリッツフィナーレ。全兄に17年の菊花賞馬キセキ、祖母ロンドンブリッジは98年の桜花賞2着馬、叔母ダイワエルシエーロは04年のオークス馬がいる良血だ。

 クラシックでの活躍を期待したくなるデビュー戦でもあった。

 8頭立てと少頭数のレースでビッグリボンは好スタートを決めた。西村騎手は積極的にいく馬がいないと見るやハナを選択。主導権を取ったビッグリボンは折り合いを欠くこともなく1000m通過1分4秒4のスローペースに持ち込む。

 3コーナー過ぎから後続各馬の手が激しく動き出すも、ビッグリボンは楽な手応えでペースアップ。2番手につけていたピエドラアギーラが懸命に追いすがったが脚色の差は歴然。最後の直線に入って馬場のいい真ん中に持ち出されたビッグリボンは、軽く気合いをつけられただけで、2着を4馬身突き放してゴール板を駆け抜けた。

 レース後、西村騎手は「逃げたくなかったけど……」と不本意な展開を振り返ったものの、そうなってしまったのは他馬とのスピードの違いゆえ。「キセキの全妹でいいものを持っています。楽しみ」と手応えをつかんだようだ。

「全兄であるキセキが年齢を重ねて気性の難しさが目立つようになっていますから、先々を考えると西村騎手が逃げたくなかったとコメントを残したのも分かります。ただ、今日の相手関係なら無理矢理抑えるよりはよかったのかもしれませんね。

それにしてもノーステッキで突き放した勝ちっぷりは、大物感たっぷりでした。血統的な裏付けもありますし、オークスに間に合うようなら惑星になりそうです」(競馬記者)

 2月に入ってのデビューと、桜花賞を狙うには間隔的にも厳しそう。だが、2000mの距離でデビューしたことから陣営も春の目標はオークスを視野に入れていると見られる。

 懸念があるとしたら兄同様に悪い意味での「やる気スイッチ」が表面化することだろう。

 いずれにしても次走が楽しみな馬が登場したと言えそうだ。

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