JRA【フェブラリーS(G1)展望】最有力カフェファラオ、レッドルゼルらに「不安情報」あり……1番人気7年連続3着以内も今年は大混戦か
過去10年で最多の4勝を誇る根岸S組からは、レッドルゼル(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)が有力視される。コンビを組むのは、引き続き川田将雅騎手だ。
これまでは、一貫して1200~1400mを使われ、前走の根岸Sで重賞初制覇。今回は初のマイル戦となるが、安田隆調教師が「不安もある」と話しているように、距離は大きな課題だ。
2か月半ぶりのカフェファラオに対し、こちらは中2週で本番を迎える。前走は陣営も「厳しい競馬になった」と語っていたが、回復力がカギとなりそうだ。
1週前追い切りも栗東坂路で馬なり調整に終始。「馬体重こそ戻しているものの、前走の疲労は抜けきっていない可能性が高い。最終追い切りでしっかり見極めたい」(同)と状態面が気になるところだ。
レッドルゼルが勝った根岸Sで0秒2差の4着に粘ったのがアルクトス(牡6歳、美浦・栗田徹厩舎)だ。前走は勝ち馬に比べ3kg重い59kgを背負っての惜敗。斤量差がなくなり、距離延長も追い風となる。
その前走は順調さをやや欠いた中で、いかにも前哨戦仕様の一戦だったこともプラスに働きそう。ひと叩きされ、上昇度という点では最も期待できる。日本レコードを樹立した昨年10月の南部杯(G1)に続くG1・2勝目に向けて、中間も順調にきている。
11日の1週前追い切りは美浦南Bダートコースで5ハロン70秒5-ラスト12秒9を計時。陣営も「状態はかなり良くなっている」と自信をのぞかせた。
もう1頭の根岸S組は、2着に追い込んだワンダーリーデル(牡8歳、栗東・安田翔伍厩舎)だ。その前走は、代打の田中勝春騎手が騎乗し、道中は最後方からの追走。直線大外に持ち出すと、メンバー最速34秒台の末脚を繰り出し、レッドルゼルにアタマ差まで迫った。
8歳を迎えたが、末脚は堅実。中2週での一戦となるが、11日には栗東坂路で52秒8-13秒0をマークしており、状態面に不安はない。
カギを握るのは初めて装着するブリンカー。安田翔調教師は「最後にフワッとするところがあるので」とその効果が表れれば、差し切るシーンも頭に入れておきたい。
G1昇格後は7歳以上の優勝馬はいないが、果たして8歳馬の大駆けはあるだろうか。