JRAレイパパレ弟に「重賞制覇」のサイン!? 石橋脩「とにかく凄かった」兄姉に続く素質馬も父オルフェーヴルに「一抹の不安」……
13日、東京競馬場で行われた5Rの芝1400m(未勝利戦)は、石橋脩騎手が騎乗したサトノブラーヴ(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)が優勝。芝の3歳新馬戦は先週7日の開催が最後であったため既走馬相手のデビュー戦となったが、初出走ながら圧巻の末脚で快勝した。
レースは16頭立ての芝1400m戦。スタート一息で後方からの競馬となったサトノブラーヴだったが、レース後に石橋騎手が「我が強いタイプなので、馬のリズムを損ねぬよう気をつけて運びました」と話したように、後方でじっくりと折り合いに専念する。
4コーナーで大外に持ち出されると、直線に入っても手応えは十分。残り400m手前から追い出されると、石橋騎手の大きなアクションに応えて一気に突き抜けた。
「それにしても直線はいい脚を使ってくれましたね。ギアの入り方や、切れ味がとにかく凄かったです」
石橋騎手が最大級の評価を贈ったサトノブラーヴの上がりは、メンバー最速の「33.5秒」。2着エレボアブランシュに2馬身差をつける完勝劇は、大きな可能性を感じさせた。
レース後、石橋騎手は「能力がある馬だということは、調教に跨った段階で感じていました。今後が非常に楽しみです」とコメント。半姉にはデビューから5連勝で未だ負けなしのレイパパレがおり、その血統からも期待は膨らむ。
ディープインパクト産駒の半姉は、デアリングタクトが三冠を成し遂げた昨年10月18日の京都競馬場で、芝・1800m戦の大原S(3勝クラス)に出走。ゲートで出負けしたレイパパレだったが、スピードの違いでハナを切ると、ほぼ馬なりのまま後続をちぎって圧勝している。
主戦の川田将雅騎手が3勝クラスの古馬を相手に一切ムチを使わなかったレース内容も然ることながら、走破時計の1:46.3はデアリングタクトが勝った秋華賞(G1)の1800m通過1:48.5より2.2秒も速かった。同日同競馬場での比較であり、自ら逃げて刻んだタイム。レイパパレが「幻の秋華賞馬」と称されるのも納得である。
そんな姉を持つサトノブラーヴだが、気になるのは血統からイメージさせる気性難だ。
兄のシャイニングレイにも騎乗していた川田騎手だが、弥生賞(G2)で7着に敗れた際「返し馬から酷く力んでいました。ずっと頭を振っていたし、ポケットに行っても落ち着かず、テンションが高いままでした。掛かりやすい血統ですし、その面がより強く出てきているのかもしれません」とコメント。この血統について言及しており、その掛かりやすさはレイパパレにも受け継がれている。