JRAディープインパクト3歳世代「大不振」アノ馬が最後の希望!? 皐月賞(G1)絶望的状況も「8年前」名場面を彷彿か
大逆転劇があるだろうか。
14日に東京競馬場で行われた共同通信杯(G3)はエピファネイア産駒のエフフォーリアが優勝。無傷の3連勝でクラシック候補に躍り出た。
昨年は初年度産駒のデアリングタクトが牝馬3冠を達成するなど、種牡馬としても成功を収めているエピファネイア。今年もエフフォーリアがクラシック戦線を盛り上げることだろう。
その一方、9年連続でリーディングサイアーに輝いているディープインパクトは苦戦を強いられている。
昨年の2歳リーディングでドゥラメンテの37勝に次ぐ、34勝を挙げたディープインパクト。出走頭数はドゥラメンテより16頭少ない86頭だが、獲得賞金は4億8539万2000円でトップに輝いた。
数字だけ見れば今年の3歳馬も順調な様子だが、クラシックで活躍が期待される役者不足という問題がある。共同通信杯には2番人気のシャフリヤール、3番人気のレフトゥバーズと2頭の有力馬を送り込んだが、それぞれ3着と9着に敗れた。特に、シャフリヤールは収得賞金を加算できず、皐月賞の出走が危ぶまれることになった。
これまでに3歳世代のディープインパクト産駒で重賞を勝った馬は昨年のデイリー杯2歳S(G2)を制したレッドベルオーブのみ。共同通信杯が終わった時点で、1つ上の世代はすでに重賞7勝を挙げていたことを考えれば、不作の年と言われても仕方ないだろう。
さらにレッドベルオーブも朝日杯FS(G1)で3着に敗れている。同レースで2着のステラヴェローチェが共同通信杯で5着に敗れたことで、レッドベルオーブの実力に疑いの目が向けられることが避けられない状況となった。すでに皐月賞(G1)へ直行することが発表されているが、主役級とは言い難いのが正直なところである。
またヨーホーレイク、ランドオブリバティも注目馬だったが、きさらぎ賞(G3)で惜敗続きのラーゴムに勝つことができなかった。どちらもクラシックでの勝ち負けは厳しいと言えるだろう。
しかし、過去には共同通信杯が終わった時点で、今年を下回るディープインパクト産駒が重賞未勝利という年があった。
2010年生まれ世代は3月の弥生賞(G2)をカミノタサハラが勝つまで、ディープインパクト産駒は重賞24連敗を喫した。1つ上の世代には年度代表馬に輝いたジェンティルドンナ、ダービー馬ディープブリランテがおり、あまりにも世代格差があるように感じられた。
世代最初の重賞ウィナーであるカミノタサハラは皐月賞後に屈腱炎を発症。肝心の期待馬も戦線離脱となった。