JRA進撃の岩田望来「1日5勝」の荒稼ぎで武豊超え! 同期トップに躍り出る大躍進…… 重賞初制覇も待ったなし?
21日、東京競馬場では今年のG1開幕を告げるフェブラリーS(G1)が開催。1番人気に支持されたカフェファラオが、待望のG1タイトルを手に入れた。コンビを組んだC.ルメール騎手は、今年早くも35勝。23勝で2位の松山弘平騎手に12勝差をつけて、首位固めを着々と進めている。
そんな華やかな舞台の裏で飛躍を予感させる大ブレイクを見せていたのが、岩田康誠騎手を父に持つ岩田望来騎手だ。
土曜に東京で9鞍騎乗して1勝を挙げていた岩田望騎手は、日曜の阪神で躍動。12鞍すべてに騎乗して5勝の大活躍。土日あわせて6勝を荒稼ぎし、全国騎手リーディングでも8位に急浮上した。2着の数で後れを取ったものの、15勝は6位の吉田隼人騎手、7位の戸崎圭太騎手とタイ。16勝で5位の川田将雅騎手にも1勝差で迫り、10勝で15位の武豊騎手をも抜き去った。
まずは1Rの3歳未勝利をヴァガボンドで逃げ切り大差勝ちすると、4Rのメイクデビューをクインズバジルで2番手から抜け出し。ここからが圧巻の3連勝。6Rの3歳1勝クラスをグレイイングリーン、7Rの4歳上1勝クラスをエカテリンブルクで好位差し、8Rの4歳上2勝クラスのエアファンディタは後方一気から差し切った。
5勝のうち、4勝は1番人気だったとはいえ、クインズバジルの勝利は13番人気の低評価を覆しての大穴。好調ゆえに手に入れた勝利だったといえる。
勿論、G1の裏開催ということもあって、リーディング上位の騎手が東京開催に集中したことも、普段以上の馬質に恵まれた理由でもある。とはいえ、1日5勝はトップジョッキーでもそう多くは達成できない記録といっていい。
また、今年でデビュー3年目を迎えた岩田望騎手にとって期するものがあったはずだ。
なぜなら同期の斎藤新騎手がラブカンプーで昨年7月のCBC賞(G3)、団野大成騎手がショウリュウイクゾで今年1月の日経新春杯(G2)を優勝して重賞初制覇。そして、菅原明良騎手がカラテで7日の東京新聞杯(G3)を勝利したばかりだったからだ。
「昨年、76勝を挙げた岩田望騎手は同期で最多勝。いまだ重賞に手が届かない現状にもどかしい想いをしていたことは想像に難くありません。1番人気馬で4勝を挙げられたことは、岩田望騎手にとってかなりの自信になったでしょう。
勝ち負けできる馬に乗ればしっかりと結果を出せることを関係者にアピール出来ました。さらなる馬質向上に、大きな追い風となることは間違いないでしょう」(競馬記者)
来週は、この日5勝を挙げた阪神で開催される阪急杯(G3)でクリノガウディーに騎乗することが予定される岩田望騎手。やはり、次の期待は待望の初重賞勝ちとなってくる。
この快進撃によってさらにチャンスが増えてくれば、年内の達成も夢ではないかもしれない。