JRA北村友一「迷いなし」も嬉しい悲鳴!? 高松宮記念(G1)最有力レシステンシアと「コンビ解散」の理由

「次も楽しみが広がっていきますので、応援していただければと思います――」

 28日の阪急杯(G3)で見事、復活のレコード勝ちに導いた北村友一騎手は、そうレシステンシアとのコンビの未来に希望を膨らませた。

 3連勝で2歳女王に上り詰めたレシステンシアだったが、続くチューリップ賞(G2)で3着に敗れ、北村友騎手が主戦降板となったことを皮切りに4連敗……。結局、昨年は一度も勝てず、前走のマイルCS(G1)では、ついに初の馬券圏外となる8着に敗れていた。

 そんな女王の復活Vに北村友騎手の期待が膨らむことは当然だが、一方でレシステンシアを管理する松下武士調教師の「1200mでもありなのかな」という言葉には頭を悩ませているはずだ。

 この阪急杯が高松宮記念(G1)の前哨戦に位置付けられていることからも、松下調教師が春のスプリント王決定戦へ色気を持つことは当然だろう。しかし、これが北村友騎手にとっては頭の痛い問題のようだ。

「北村友騎手といえば、今週(3月6日)のオーシャンS(G3)で最有力候補と目されているカレンモエにも騎乗予定。ここで結果を残せば、まず間違いなく高松宮記念に進みますので、このままではレシステンシアとブッキングしてしまう可能性があります。

さらにそもそも北村友騎手は、高松宮記念の前日に行われるドバイシーマクラシック(G1)でクロノジェネシスに騎乗する予定。もしレシステンシアやカレンモエが高松宮記念を勝つようなら、ある意味でG1制覇を逃した形になりますし、今後代打したジョッキーに乗り替わる可能性も否めないだけに気が気じゃないでしょうね」(競馬記者)

『デイリースポーツ』のコラムでは、クロノジェネシスとのドバイ遠征について「(自分も)ドバイに行くという選択肢しかなかったですね」と記述した北村友騎手。自身にとって初の海外遠征、さらには新型コロナウイルスの影響によって帰国後に2週間の隔離を強いられる可能性が高いが「迷いはない」と決意の固さを語っている。

 これまでG1を通算5勝している北村友騎手だが、昨年のグランプリ春秋制覇などその内3勝を挙げるクロノジェネシスは、キャリアで最高のパートナーだ。海を越えてもついていくという決断は当然かもしれない。

 しかし、そんな北村友騎手にとっても阪急杯をレコード勝ちしたレシステンシア、そしてG1・2勝馬カレンチャンの娘としてオーシャンSの好走が期待されるカレンモエの高松宮記念に乗れないのは痛し痒しといったところだろう。

 2006年のデビューからアルアインによるG1初制覇(2019年大阪杯)まで13年の時を要した北村友騎手は、どちらかと言えば苦労人だ。しかし、着実に階段を登ってきた今、いよいよ超一流騎手だけしか滅多に味わえない”鞍上問題”が嬉しい悩みとなりそうだ。

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