JRA「三つ巴」冬でも熱い小倉リーディング争いに異変!? 三者三様のストロングポイントが馬券攻略のカギ、「大逆転」狙う絶好調のダークホースを見逃すな
2月13日に幕を開けた第2回小倉開催は今週末で終了。1月16日から2月7日までの第1回小倉開催(計8日間)から続く計16日間の冬の小倉開催も、いよいよフィナーレを迎える。
東西の中央開催の裏で行われる地味な小倉開催だが、実は第1回、2回を通じて激しいリーディング争いが繰り広げられている。本命と目されているのは現在14勝を挙げて1位の吉田隼人騎手。対抗はトップと2勝差の現在12勝で2位につけている鮫島克駿騎手だ。
そしてこの2人を追いかけていたのが、現在11勝で3位の西村淳也騎手……だったのだが、残念ながら3月3日の調教中に落馬負傷。今週末のレースに騎乗できなくなったことで、冬の小倉リーディング争いは2人のマッチレースの様相を呈してきた。
しかし、現在10勝を挙げて3位の菅原明良騎手にもまだ逆転の目は残されている。3人とも今週末は小倉での騎乗が決まっており、日曜の開催終了後には2021年冬の小倉リーディングの結論が出ることになる。
3人の騎手についてここまでの成績を振り返ってみたい。
まずは吉田隼騎手から。2月27日は小倉で騎乗も、翌28日は阪神へ移動した吉田隼騎手。気づけば今年の関東リーディングでも、田辺裕信騎手の22勝に次ぐ16勝を記録するなど、関東屈指のジョッキーに成長した。
もちろん今回の小倉リーディングの最有力候補だが、懸念点がある。実は今年の吉田隼騎手は、なんといっても開催日によって成績にムラが多いのだ。3週間前の2月13・14日開催では[1-1-0-12/14]で複勝率はわずか14.3%。ところが2週間前の2月20・21日開催では[5-2-2-8/17]と2日間で5勝の荒稼ぎ。複勝率は驚異の52.9%と、いわゆるピン(当たり)かパー(全くダメ)の「ピン・パー」気質がある点が気掛かりだ。
今週の小倉ラスト騎乗では土曜9鞍、日曜10鞍で計19レースに出走予定。「ピン・パー」のどちらなのか、その調子をしっかりチェックしたい。
次にトップを2勝差で追う鮫島駿騎手。土曜、日曜ともに8鞍で計16レースに出走予定とこちらも頭数は確保した。2回小倉で騎乗回数45回を記録している同騎手の強みは、吉田隼騎手よりも、現在の小倉の芝コースの状態を把握している点かもしれない。
ロングラン開催の代償として、小倉の芝は荒れ放題。実際に先週の芝のレースは、最終コーナーから直線に入って荒れた内側を選ばず、状態のよい真ん中から外へと、進路をとる騎手が目立った。