JRA金鯱賞(G2)キセキとともに兄妹揃ってのV目指して。全妹ビッグリボン、オークス(G1)挑戦へ試金石
14日の金鯱賞(G2)に注目が集まっている。昨年無敗で三冠牝馬となったデアリングタクト、昨年の香港ヴァーズ(G1)の覇者グローリーヴェイズ、4連勝で初重賞に挑むポタジェなど多くの有力馬たちが注目の的となっているが、現在5番人気の2017年菊花賞馬キセキも根強い人気を誇っている。
そんなキセキの全妹が金鯱賞前日の13日、中山競馬場7Rで出走する。
先日、3歳新馬戦を勝ったビッグリボンだ。「誰よりも大きな結果を結べるように」という願いを込められた可愛らしい名前と愛嬌たっぷりのルックスとは裏腹に、レースでのフォームや快走ぶりは兄キセキと瓜二つの力強いものであった。
前走を振り返ってみよう。2月7日、8頭立てという少数頭で行なわれた新馬戦。スタートから快調にハナを奪って、そこからは常に先頭をキープし、ほとんど独走状態でレースを終えた。終始逃げを打ちながらも上がりはメンバー最速の35.5秒を記録し、後続のピエドラアギーラに4馬身差をつける余裕すら感じさせる快勝を収めた。
鞍上の西村淳也騎手はレース後、「本当は逃げたくなかったのですが、押し出されて行く形になりました。キセキの妹ですし、良いものを持っています。これからが楽しみです」と語った。
「逃げたくなかった」というコメントは、やはりジャパンCで暴走気味の大逃げを図った全兄キセキのように、気性面の難しさが先々出てしまうことを懸念してのものだろう。だがノーステッキでレースを勝利したことなど、収穫の多い一戦でもあった。
今回の3歳1勝クラスでは金曜日現在で、1月の京成杯(G3)で4着に入着したヴァイスメテオール、先日のフリージア賞(1勝クラス)3着のアンダープロットについで、3番人気となっている。
前走では気持ち良く逃げていたビッグリボンも、同等の力を持ったライバルたちを前にどのような位置取りで攻めていくのかに注目が集まりそうだ。
今回の結果次第では、オークスでの出走も視野に入ってくるであろうビッグリボン。そして彼女が出走した次の日には、全兄キセキの久々の晴れ舞台も控えている。今レースでも名前通りに勝利のリボンを獲得して、週末に兄妹揃って良い結果を収められることを期待したい。