JRA M.デムーロ確保も桜花賞(G1)アールドヴィーヴルに暗雲……今野貞一調教師「思っていたより減った」から、さらなる「馬体減」の不安
11日、阪神競馬場で行われる春のクラシック第1弾、第81回桜花賞(G1)。
前走クイーンC(G3)で僅かキャリア1戦ながらも、勝ち馬であるアカイトリノムスメとタイム差無しの2着だったアールドヴィーヴル(牝3歳、栗東・今野貞一厩舎)。桜花賞当日は阪神ジュベナイルF(G1)勝ち馬ソダシ、同レース2着のサトノレイナス、アカイトリノムスメ、重賞3勝メイケイエールに次ぐ5〜6番人気あたりの支持が予想されている。
デビューから全2戦で手綱を取ってきた松山弘平騎手は、残念ながら先日の日経賞(G2)で騎乗停止を受けてしまったが、代わりにここ一番で勝負強さを発揮するM.デムーロ騎手を確保。ソダシやサトノレイナスといった実績上位陣を脅かす存在であると言えるだろう。
2強崩しを期待されるアールドヴィーヴルだが、一方で懸念されているのが馬体の細化だ。
昨年10月に446キロでデビューしたアールドヴィーヴルだが、2走目となったクイーンCでは、間隔が約4ヶ月空いたにもかかわらず、新馬戦からマイナス18キロとなる馬体重428キロ。初めての東京への輸送の影響もあったのかもしれないが、大きく馬体を減らしてしまった。
クイーンCのレース後、管理する今野調教師は、「初戦は余裕残しでしたし、馬体重が減るのは想定内でしたが、思っていたよりは減りました」とコメント。本番に向けて馬体の回復も期待されたが、8日にJRAの公式ホームページで発表された「調教後の馬体重」によれば、アールドヴィーヴルの馬体重は426キロ。回復どころか前走よりもさらに細化してしまっている。果たして、本当に大丈夫なのだろうか。
「正直、この時期の3歳牝馬の馬体減はあまり歓迎材料ではないでしょうね。調教後の時点で前走比マイナス2キロということは、この後に競馬場への移動も控えているので、下手をすれば、さらに減る可能性もあります。当日馬体が2桁以上減ったにもかかわらず勝利した馬は、過去20年間でアユサンただ1頭のみです。アユサンは当日馬体が12キロ減っていましたが、それでも馬体重は484キロありました」(競馬記者)
もちろん「調教後の馬体重」はあくまで目安のものに過ぎないので、当日は馬体が大きく増えてくる可能性だってある。ぜひアールドヴィーヴルの当日の馬体重には注意しておきたい。