JRA【天皇賞・春(G1)展望】コントレイル世代のディープボンドVSアリストテレスが一騎打ち! 27年ぶり阪神開催は大混戦★上位人気馬予想オッズ付き★
5月2日に開催される第163回天皇賞・春(G1)。今年は、27年ぶりに阪神競馬場が舞台となる。
使用するコースは1周目に外回り、2周目には内回りを走る非常に特殊な形態。2006年に外回りコースが新設されて以降、この条件で行われたのは今年2月の松籟S(3勝クラス)だけである。
今年はフルゲート18頭に対し、17頭が登録済み。今年はステイヤー色の濃い馬が上位人気に支持されそうだ。
★上位人気馬の単勝予想オッズ★
・ディープボンド 3.7倍
・アリストテレス 3.8倍
・ワールドプレミア 4.4倍
・ウインマリリン 10.2倍
・カレンブーケドール 10.5倍
ディープボンド(牡4歳、栗東・大久保龍志厩舎)は前哨戦の阪神大賞典(G2)を圧勝し、勢いに乗る。1年前の皐月賞(G1)では、単勝オッズ360.9倍、シンガリ18番人気という低評価を受けていたが、1年経ってG1で1番人気が予想されるまでに成長を遂げた。
皐月賞では10着に敗れたが、続く京都新聞杯(G2)で重賞初制覇を飾ったディープボンド。続く日本ダービー(G1)では、8番人気で5着と掲示板を確保した。秋には神戸新聞杯(G2)と菊花賞(G1)で連続4着に好走。コントレイルと同じ前田晋二氏の所有馬ということもあって、あくまでも脇役としてクラシック路線を歩んだ。
4歳を迎え、中山金杯(G3)は14着に大敗したが、重馬場で行われた阪神大賞典で2着に5馬身差をつける圧勝。一転、主役候補として、4度目のG1に臨む。
前走の勝ちっぷりで一気に評価を高めたが、良馬場でも同じようなパフォーマンスができるかどうかがカギ。今の阪神芝は時計が出易い高速馬場になっており、苦戦する可能性も考えられる。ある程度時計がかかる馬場が理想だが、週間天気予報を見ると、週半ばに傘マークがある。レースまでの降水量が運命を左右するかもしれない。
中距離の王道路線を進むコントレイルに代わって、長距離路線を任されたディープボンド。重賞2連勝での戴冠を狙う。
阪神大賞典では、そのディープボンドから2秒2差の7着に沈んだアリストテレス(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)が巻き返しを図る。
3走前の菊花賞ではコントレイルを最後まで苦しめ、2走前のAJCC(G2)では不良馬場をこなした。そのため長距離戦で道悪なら、勝利は堅いとみられたが、単勝オッズ1.3倍を裏切った。
鞍上を務めたC.ルメール騎手はレース後、「敗因は馬場かもしれません」と釈然としないコメントを残した。2秒2差を逆転するのは決して簡単ではないが、菊花賞2着という実績からディープボンドと人気を分け合う形になることが予想される。
コントレイル世代の4歳馬2頭による一騎打ちとなるのか。ちなみにこの世代はステイヤー色の濃い馬が多く、昨年6月以降の2400m以上の古馬混合重賞では「3-2-1-5」で、勝率は27.3%、複勝率も54.5%という好成績を残している。