JRA 日本ダービー「鞍上問題」決着!? 武豊はディープモンスター、C.ルメールはサトノレイナス、M.デムーロはアドマイヤハダルで「打倒」エフフォーリア狙う
30日、東京競馬場で開催される競馬の祭典・日本ダービー(G1)。いよいよ約2週後に迫ってきたことで、栄えある18頭の出走馬はもちろん、それら鞍上問題も概ね決まりつつあるようだ。
大本命は無敗の皐月賞馬エフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)と、若手の代表格まで上り詰めた横山武史騎手だ。
デビュー前から横山武騎手が惚れ込んでいた逸材と、ここまで4戦4勝。共同通信杯(G3)勝利後には、C.ルメール騎手が「今年のダービー馬」と絶賛するなど一時は乗り替わりも不安視されたが、昨年史上最年少で関東リーディングに輝いた新星が、ついにこの舞台までたどり着いた。
狙うのは当然、昨年のコントレイルに続く無敗の三冠制覇。史上4頭目の栄光へ、まずは二冠制覇で世代の頂点に立てるか。
一方で、早くからエフフォーリアの能力を高く評価していたルメール騎手は、2007年のウオッカ以来となる牝馬によるダービー制覇という、歴史的快挙に挑戦する。パートナーは牝馬No.2として名高いサトノレイナス(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)だ。
ここまで阪神JF(G1)、桜花賞(G1)ともにソダシの2着という実績は、2歳女王だったウオッカに一歩劣る。だが、ウオッカが勝った阪神JFには桜花賞馬のダイワスカーレットが不在だったともいえる。また、サトノレイナス陣営はかねてから「距離が伸びてこそ」と主張しており、待望の2400m戦で歴史にその名を刻むか。
最上最多のダービー5勝を誇る武豊騎手は、皐月賞(G1)5着で優先出走権を持っていたヨーホーレイク(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)ではなく、大物と噂されるディープモンスター(牡3歳、栗東・池江泰寿厩舎)と6度目の戴冠を目指す。前者には、引き続き岩田望来騎手が騎乗する見込みだ。
デビュー戦でいきなり武豊騎手を振り落とすなど、その“大物ぶり”が注目されていたディープモンスター。ただ、その後は順調にクラシック戦線に乗り、噂に違わぬ能力を示している。これまで数多くの名馬と数多の栄光を掴んできたレジェンドジョッキーが、皐月賞5着馬ではなく7着馬に騎乗するというのは、なんとも不気味だ。
そのディープモンスターを昨年12月のエリカ賞(1勝クラス)で破ったアドマイヤハダル(牡3歳、栗東・大久保龍志厩舎)は、M.デムーロ騎手と新コンビを組む。
若葉S(L)の3馬身差圧勝が評価され、3番人気に推された皐月賞では4着。勝ったエフフォーリアには完敗だったが、一線級相手に能力は示した。これといった騎乗馬がいなかったデムーロ騎手にとっては、大きなチャンスが巡ってきたと言ってもいいだろう。