JRA平安S(G3)「◎」アメリカンシードは“ピンかパー”!? 逆転候補は「1900m巧者」の堅実派!【八木遊のフォーメーション馬券予想】
オークス(G1)の前日、22日には中京競馬場で平安S(G3)が行われる。今週は“難解”のダート1900mの一戦を予想していく。
例年は京都競馬場の1900mだが、距離は変わらずの左回りで開催される。レアな条件だけに、距離実績に注目して予想を組み立てたい。
まず、「◎」に選んだのはその将来性に注目が集まる16番アメリカンシード(牡4歳、栗東・藤岡健一厩舎)だ。
昨秋にダート路線に転向後、怒涛の3連勝で一気にオープン入り。3戦すべてが圧勝だったこともあり、前走のマーチS(G3)では単勝1.4倍の1番人気に支持された。レースでは五分のスタートを切り、好位5番手を追走するも、直線は全く伸びず、14着に敗れた。
ただし、敗因は明確だ。レース後に落鉄していたことが判明し、陣営も「(落鉄によってアメリカンシードが)脚を痛がっていた」とコメント。前走の大敗は度外視していいだろう。改めてその能力が問われるが、今回は期待に違わぬ競馬をしてくれるはずだ。
鞍上は2週連続でG1勝利中のC.ルメール騎手。当該コースは通算「6-1-1-5」と勝ち方もわかっている。藤岡厩舎もこのコースは「5-1-1-7」と優秀。アメリカンシード自身も3走前の犬山特別(2勝クラス)で5馬身差で圧勝しているのも心強い。
有力馬を内に見ながら競馬ができる大外16番枠も、最初のコーナーまで距離がありマイナスにはならないはず。タピット産駒の怪物候補がその実力を見せつける。
逆転候補の「○」には12番ロードブレス(牡5歳、栗東・奥村豊厩舎)を指名する。
同馬は4歳になってからダート路線に転向。いきなり3連勝を飾り、オープン昇級を果たした。その後も日本テレビ盃(G2)を制するなど、中央・地方問わず安定した成績を残している。
中京競馬場は初参戦となるが、1900mという距離は京都で3戦3勝、名古屋大賞典(G3)で3着の実績がある。通算「3-0-1-0」なら、1900m巧者と言っていいだろう。
鞍上は先週JRA通算1500勝を達成した幸英明騎手。前走のアンタレスS(G3)で2度目のコンビを組み、6番人気3着と好走。45歳のベテランが1500勝を挙げた中京ダート1900mの舞台で大仕事をやってのけても不思議ではない。
「▲」は14番サクラアリュール(牡6歳、栗東・村山明厩舎)だ。
この馬の最大のアピールポイントは同コースで行われた昨秋のシリウスS(G3)でカフェファラオと0秒1差の2着に健闘したこと。また、4歳秋以降に限れば、左回りコースでは「1-1-5-0」と複勝率100%をマークしている。
末脚も確実で、消耗戦になれば馬券圏内に浮上する可能性は高そうだ。前走から中1週での参戦もプラス。同ローテーションはこれまで4戦3勝。ひと叩きされての上がり目に期待したい。