JRA オークス(G1)予想「爆穴」ディープインパクト産駒に自信あり!? 無敗ソダシは軽視「未勝利・男」の仁義なき戦い【宍戸ハレ】
5戦5勝――。
無敗の白毛馬ソダシに「汚れなき純白の女王」とは、上手いこと言ったもんだ。
ぬいぐるみを出せば即完売。人気もうなぎ上りと来ている。
今週行われるオークス(G1)に関しては、お膳立ても完璧というところだろうか。
20日に結婚を発表した星野源と新垣結衣。TBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で共演した2人だが、ソダシ鞍上の吉田隼人騎手も「(ハナは)十分あると思います」と逃げることを恥だとは思っていないようだ。
吉田隼騎手は、過去に1度だけオークスに騎乗。2012年のマイネエポナで果敢に逃げ、勝ち馬ジェンティルドンナから3.7秒も離されたブービー(17着)に惨敗している。
まさに、その時の経験が「役に立つ」と言わんばかりの状況。さらには、新垣結衣の誕生日が6月11日というのだから、6枠11番に入ったソダシにとって、これほどわかりやすいサインはない。
サイン派なら即ソダシといったところだが、本当に大丈夫だろうか……。
これまで全勝で、内4勝は重賞。G1の2戦でも勝利しており、様々な馬場やペースにも対応してきた。強いのは間違いない。ただ、今回の800m延長が少なからず穴党の心を揺さぶるのだ。
東京の長い直線を1度は経験しているとはいえ、スローペースとなったアルテミスS(G3)のみ。距離が延びる今回は、スローだとしても道中スタミナを削られる分、怪しいのではないだろうかと……。
近2走も、阪神JF(G1)ではユーバーレーベンと0.1秒差、桜花賞(G1)でもファインルージュと0.1秒差。パワーで押していくタイプだと思っているだけに、距離延長と東京の長い直線はどうしても合うとは思えない。
やはり、この条件では先週のグランアレグリアほど信頼はおけず、ここは押さえまでとして考えたい。
ソダシが負けるパターンを考えれば、スタミナの絶対値が問われた時。今回はそういう視点で予想を組み立てる。
「◎」は、ディープインパクト産駒の3番パープルレディーだ。
過去10年で4勝と最も勝利数の多い2枠。複勝回収率でも128%と最も高い数字を叩き出している。
やはり、2400mという長い距離でロスなく回って来られる内枠は有利となる可能性が高いのではないだろうか。
その上で、パープルレディーはオークスと同コースである、ゆりかもめ賞(1勝クラス)を2走前に勝利。陣営も「少しでも上がりのかかるレースになってくれれば、バテない強みが生きてくると思います」とスタミナ勝負は望むところだ。
昨年はディープインパクト産駒が8頭出走し、最高がリアアメリアの4着。上位3頭の父がエピファネイア、スクリーンヒーロー、ゴールドシップであったことからも「この条件がどうか……」という声もあるだろう。
しかし、思い出してほしい。
昨年パープルレディーと同じく、ゆりかもめ賞を勝利したリリーピュアハートは、スタート後に大きなアクシデントがあった。騎乗した福永祐一騎手は「スタートで大きく躓いて、ハナ面が地面につきそうなくらいに。よく堪えてくれましたが、レースはそこがすべてでしたね」と話していたほどだ。
結果、リリーピュアハートは後方からのレースとなり、最後の直線は前が壁。ゴール後の勢いからは、「まともなら……」と思わせるものがあった。
また、昨年5着だったマジックキャッスルにも触れておきたい。
こちらもディープインパクト産駒だが、後方からのレースでデアリングタクトに寄られる不利。空いた隙間を先に入られ仕掛けが遅れたものの、スムーズなら馬券圏内もあったと思っている。
母系にはダンシングブレーヴやトニービンといった凱旋門賞馬の重厚な血を併せ持つパープルレディー。純白の「白」を、「紫」に塗り替える走りに期待したい。