AJCC(G2) “刺客”はゼーヴィントよりも「アノ馬」? 今週もエアスピネル、ミッキーロケットに続き「最強世代」旋風が吹き荒れるか!?
当時からこの3頭は「3強」を形成しており、それらが別路線を歩んだ以上、誰もが順当な前哨戦を予想していた。
だが、確かに結果だけを見ればディーマジェスティ、サトノダイヤモンド共に勝ちを収めたものの、その勢力図には大きな変化が生まれつつあった。春にはクラシックに参戦できなかった上がり馬の「2着馬」が勝ち馬に激しく抵抗したのだ。
その内、神戸新聞杯でサトノダイヤモンドを苦しめたのがミッキーロケット。つまりは17日の日経新春杯の勝ち馬である。その一方で、ディーマジェスティをクビ差まで追い詰めたのが、このゼーヴィントだった。
すでにラジオNIKKEI賞(G3)を勝っただけでなく、古馬相手にも福島記念(G3)2着の実績があるゼーヴィント。だが、管理する木村調教師が「今年はどこかでG1に挑みたい」と話しているように、今回のAJCCではG1を意識できるだけの「強さ」を見せる必要がある。
それに”西”でミッキーロケットが結果を残した以上、同じく”東”で同世代での下剋上を狙うこの馬も是が非でも存在感を高めたいところだろう。
11月以来のレースとなるが、12日の1週前追い切りでは美浦のWコースで併せ馬を行い併入。ただし、併せ馬を2馬身以上追いかけたもので、木村調教師も「先週よりいい」と納得の表情だったようだ。
主戦の戸崎圭太騎手の不調は気になるが、ここはメンバー的にも負けられない戦いとなる。
その一方で、ゼーヴィントと同世代のミライヘノツバサ(牡4歳、美浦・伊藤大士厩舎)の主戦を務める内田博幸騎手は、開幕からすでに5勝。リーディングでも5位につけており、好調をキープしている。
昨年、初のG1挑戦となった皐月賞(G1)では12着、菊花賞でも13着とG1では見せ場を作れていないミライヘノツバサ。ゼーヴィントともラジオNIKKEI賞で直接対決したものの、0.5秒差の8着と完敗を喫しているだけに、本来なら望み薄の存在だ。
だが、AJCCの舞台となる「中山2200m」となれば話が変わってくる。