JRAデビュー2年目の若手がサイレンススズカの「大逃げ」再現!? ベテラン内田博幸も怯んだ逃走劇、見守った観衆からは拍手喝采の大絶賛

 ところが、一向に脚色に衰えを見せないコスモスタックは、後続にセーフティリード。ゴール前でようやくノーダブルディップが追い上げてきたが、2馬身のお釣りを残してゴール。見事な逃げ切り勝ちを飾った。

 上がり3ハロン最速を計時した馬の33秒7に対し、コスモスタックの上りは36秒0。終わってみれば5Fの前後半で59秒5-59秒8という平均ラップを刻んでいたことも見事としか言いようがない。

 勿論、コスモスタックの力も大きいが、完璧な騎乗で勝利へと導いた小林脩騎手の度胸とペース配分は称賛に値する。デビュー2年目の若手騎手が演じた、まるでサイレンススズカのような大逃げに、観衆からは拍手喝采が沸き起こった

 泉谷楓真、秋山稔樹、原優介など、頭角を現している同期の若手騎手に比して、勝ち星では後れを取っているが、小林脩騎手もまた有望な若手のひとりとして爪痕を残した。

 今回だけでなく、二桁人気の大穴で馬券圏内に突入してくることも珍しくないだけに、覚えておいて損はない実力派といえるだろう。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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