JRA「1分6秒0」日本レコード更新で武豊アグネスワールドの名がついに完全消滅!? 開幕小倉でヨカヨカは沈没、超速決着で覚醒したロードカナロア×サクラバクシンオーの血
4日、例年は中京で開催される夏の名物スプリント重賞・CBC賞(G3)だが、京都競馬場改修の影響により、今年は小倉競馬場での開催。注目のサマースプリントシリーズ第2戦目を制したのは、鮫島克駿騎手の8番人気ファストフォース(牡5、栗東・西村真幸厩舎)だった。
ファストフォースの勝ち時計は日本レコードを更新する1分6秒0。異常な高速馬場を象徴するかのようなスーパーレコードである。
それもそのはず。3月の開催以来、4ヶ月ぶりの小倉開幕週は、目を疑うような速い時計の決着が連発。土曜の3Rではエスコーラが良馬場で2着馬に1秒8の大差勝ちで1分43秒8をマークし、芝1800mの日本レコードを記録していた。
さらに同日の10Rでもプリモダルクが、同じく良馬場で1分6秒4をマークし、芝1200mの日本レコードを更新。なんと、1日に日本レコードが2件も更新されるような馬場に、「尋常ではない」と感じたファンは少なくなかったはずだ。
そして、古馬の重賞であるCBC賞が控えていた日曜。現役屈指のスピード自慢が揃ったレースでレコードが更新されたのは、至極当然の結果だったのかもしれない。
その一方で、レコード勝利演出に一役も二役も“貢献”したのは、今回がファストフォースと初コンビで挑んだ鮫島駿騎手による“攻め”の好騎乗だ。
「レース前からこういう特殊な馬場状態だったので、ある程度前に行かないと話にならないと思っていた」と、レースを振り返った鮫島駿騎手の読みがズバリ。
「こういう馬場状態なので、待たずにコーナーから仕掛けていってちょっと早めに踏んでいった」との言葉通り、他馬を引きつけることなく、とにかく先手先手の競馬が功を奏した。
本人も「昨日からこういう時計はある程度予測できた」と導き出した答え。レコードが出るような高速馬場では、前で競馬をしないと勝ち負け出来ないという結論だったのだろう。
だが、単純に何も考えず行けるところまで行くだけという訳でもなかったようだ。