JRA 9歳馬に刮目せよ!プロキオンS(G3)「衰えしらず」ウェスタールンドが信頼の軸! 高配当の使者はブラックムーン!?【八木遊のフォーメーション馬券予想】
先週のCBC賞(G3)に続き、今週はプロキオンS(G3)が小倉競馬場で行われる。小倉でダート重賞が実施されるのは、1999年の東海ウインターS(G2、2400m)以来。1700mコースでは初重賞となる。
この週末は九州南部地方が豪雨に見舞われ甚大な被害を受けた。同じ九州でも福岡・小倉は土曜午前に降雨はあったが、ダートは終日「重」で行われた。最終12R(ダート1000m)ではフリードが56秒8のJRAレコードを樹立するなど、かなり脚抜きのいいコンディションとなっている。
そんな高速馬場で、より真価を発揮できそうな9番ウェスタールンド(セ9歳、栗東・佐々木晶三厩舎)に「◎」を打ちたい。
「休み、休み使っているので痛みはないですし、セン馬にしているので普段から余計な力を使ってない分、若いですよ。ここでは実績が断然で、斤量差もないので普通に走れば力が違うと思います。ここは確実に決めたいところ」とは厩舎関係者のウェスタールンドへの評価だ。
6歳でダートに転向し、9歳馬ながら33戦とそこまで使い詰めされていない。何より昨年は5戦して全て馬券圏内という安定感を誇る。3着した東京大賞典(G1)以来だが、ノーザンファーム生産馬が久々ならむしろ大歓迎だろう。
小倉1700mも経験しており、良馬場で1分43秒6の好時計をマーク。サンライズホープがこれを上回る1分42秒9を持つが、不良馬場でのもの。レースまでにおそらく稍重まで回復するとみて、9歳セン馬を信頼の軸としたい。
前日最終オッズでウェスタールンドに次ぐ2番人気に推されているのが、2連勝中のサンライズホープ。その充実度は認めるが、「近走は広いコースで楽に行けているからね。小回り1700mで同型も多いので、その点が鍵です。以前も小倉で自分の形に持ち込めなかったので……」とスタッフは弱気。ここは思い切って無印とする。
「○」は1番メイショウワザシ(牡6歳、栗東・南井克巳厩舎)だ。
小倉はこれまで5戦して「3-1-0-1」。逃げ馬はそろったが、最内枠を味方にハナを奪う可能性が高そうだ。土曜小倉はダートで4鞍が組まれていたが、そのすべてで最内枠の馬が馬券に絡んでいた。
鞍上は8度目のコンビとなる西村淳也騎手。同コースで行われた土曜8Rでスマートパルフェを逃げ切り勝ちに導き、すでに予行演習済み。メイショウワザシとは「2-3-0-2」と好相性で、とにかくハナを切れば好勝負は必至だろう。
「▲」は12番ダノンスプレンダー(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)。
良か稍重まで回復すればという条件付きで、川田将雅騎手が騎乗するこの馬を3番手に評価する。近2走は不良で9着、重で4着と脆さを見せた。しかし、それ以前は良と稍重で11戦して全て4着以内と安定している。
小倉は未経験だが、鞍上の川田騎手は地元九州の佐賀県出身。小倉1700mは得意としており、過去1年のコース成績は「6-5-0-7」。回収率も単勝131%、複勝96%と秀逸だ。ダノンスプレンダーはこの中間、調教本数もしっかりこなし、4度目の重賞挑戦であっさり勝ち上がっても驚けない。