「苦節10年目」苦労人がウェルドーン武豊に立ちはだかる!? ジャパンダートダービー(G1)武豊研究で身につけたスタート術引っさげて初G1勝利だ!
14日、大井競馬場でJDD(G1)が開催される。このレースが終わると、10月3日のスプリンターズS(G1)までG1レースがない。そのため、多くの競馬ファンが熱を入れることだろう。
先日の帝王賞(G1)はテーオーケインズに自信の◎を打ったものの、相手が抜けてハズレ。”帝王賞”だけに“テーオー”ケインズが勝つというオチまでついた。こちらとしては勝ってテーオーステップを踏むはずが、地団駄を踏むことになってしまった。
ジャパンダートダービー(G1)でもとっておきの◎を用意したので、今度こそは的中させたい。
「◎」にしたのは、大外8枠13番ゴッドセレクション(牡3歳、栗東・今野貞一厩舎)だ。
同馬が特に強かったのが、2走前の伏竜S(OP)だ。このレースでは、JDDに出走するロードシュトロームが逃げる格好となったが、同馬は4コーナー馬なりで並びかける。そして、直線では後続を寄せ付けない走りをして完勝した。
2着だったメイショウムラクモは、10日福島10Rいわき特別(2勝クラス)で後続に1秒以上差をつける圧勝を演じた。
同馬は、ブリンカーを着用し始めたデビュー2戦目から成績良化した経歴がある。今回は、前走掛かってしまったことを受けてブリンカーを外して臨む。今野師は、「ブリンカーを外しても理想の追い切りができている」と同馬の気性面での成長をアピール。
また、鞍上の中井裕二騎手にとって今回待望の重賞初勝利とG1初勝利がかかっている。同騎手は、これまで2度も重賞勝利目前にして敗れた経験がある。ゴッドセレクションの兵庫CS(G2)と16年シルクロードS(G3)のローレルベローチェである。
中井騎手はデビュー1年目で23勝、2年目で37勝と順風満帆の騎手生活を歩んでいたが、所属フリーになってから成績が急降下。3年目は11勝、4年目は8勝とどん底だった。そこに現れたのが、ローレルベローチェである。
激しい気性が災いして1勝クラスが定位置のローレルベローチェだったが、中井騎手が調教で跨るようになってから成績が徐々に向上。OP特別勝利やG1出走するまで出世を果たした。
同時期に中井騎手は、スタート技術に優れているといわれている武豊騎手の騎乗を研究。その研究が生かされ、ローレルベローチェは気性に難がありながらG1の大舞台でもロケットスタートを決め逃げた。
性格に難があるゴッドセレクションだが、研究成果とローレルベローチェで学んだ経験を生かし悲願のG1初勝利へ突き進んでくれることだろう。
「○」は、ブライトフラッグ(牡3歳、大井・藤田輝信厩舎)だ。
同馬は、ホッカイドウ競馬出身。ホッカイドウ競馬時代は、地元重賞勝利もさることながら現在JRA2勝クラスのシャークスポットらを子ども扱いした経験がある。
その後、成績低迷に陥るが、前走の東京ダービーで復活を予感させる走りをした。このレースは逃げた馬が1着、番手の馬が2着と先行勢有利な展開だった。しかし、同馬は後方からメンバー唯一の上がり38秒台をマークして、首位と0秒2差の3着まで追い上げた。
先日のCBC賞(G3)では、ホッカイドウ競馬在籍歴があるファストフォースが日本レコードで勝利した。同競馬で鍛えられた同馬だけに、地方馬だからといって甘く見ると今年の帝王賞(G1)に続き痛い目に遭うかもしれない。