JRA ノーザンファーム吉田勝己氏がセレクトセール大盛況の裏で「爆買い」未来見据え目をつけたのはトウカイテイオーと走った英国の伝説的牝馬の血

 ユーザーフレンドリーは、デビューから6戦無敗でG1を4勝した89年生まれの英国馬だ。3歳4月デビューと遅かったが、約1ヶ月後には英オークス(G1)を優勝。その後、同年の愛オークス(G1)、ヨークシャーオークス(G1)、英セントレジャー(G1)を制した。

 そして、日本と浅からぬ縁がある。ユーザーフレンドリーは、3歳秋にジャパンC(G1)へ出走。結果は、トウカイテイオーの6着だったが並み居る強豪馬を押しのけ1番人気に推された。

 また、ユーザーフレンドリーの血をもつ馬が日本には数多くおり、ノーザンファームにもアデレードヒルという繁殖牝馬を繋養している。先日のセレクトセールでも、ドレフォン産駒のアデレードヒルの2021が6600万円で落札されたばかりだ。

 ユーザーフレンドリーにとって、キャリア初の敗戦を喫したレースが凱旋門賞(G1)であり、2着に敗れたことで、デビューからの連勝が6でストップした。さらに翌年リベンジに挑むも、今度は22着と惨敗……日本競馬と同じく凱旋門賞にはちょっとした因縁がある。

 もし、この血統から日本競馬の悲願となる凱旋門賞を勝つ馬が出て来れば、それは凱旋門賞で苦杯を喫したユーザーフレンドリーにとっても喜ばしいことだろう。今後も、ユーザーフレンドリーの血統には注目していきたい。

(文=寺沢アリマ)

<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。

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