フェブラリーS(G1)獲りに名乗りを上げるのは!? 前哨戦から混沌としたハイレベルの根岸S(G3)
東京開催に代わる29日(日)に根岸S(G3)が行われる。このレースはフェブラリーS(G1)へ向けた重要なステップレースとなっており、昨年はこのレースを制したモーニンが勢いそのままに本番でも勝ち切っている。そんな大一番へ向けてのレースへ出走を予定している有力馬を紹介する。
実績十分なベストウォーリア(牡7、栗東・石坂厩舎)がここでは中心になるだろう。今年で7歳となる高齢馬ではあるが過去には交流G1のマイルチャンピオンシップ南部杯を2連覇している実力馬だ。昨年は勝利こそ無かったもののG1を4戦、G2を1戦して最低着順が4着だったことからも衰えを見せず高いレベルで安定していたといえるだろう。本番はこの先で今回は斤量が課せられるため、楽な戦いにはならないが、G1馬として恥ずかしくないレースが求められるはずだ。王者不在のダート界で新しい王となるために今年は結果を出す必要がある。
同じく高齢馬にはなるがタールタン(牡9、栗東・吉村厩舎)にも注目だ。こちらも昨年の勝ち星は無かったが5着以下になっていない安定感がある。また、東京のダート1400mは得意としている舞台で昨年のこのレースでは2着になっている。さすがに高齢馬となっているため大きな結果を残すチャンスの数は限られているだが、絶対的な存在がいない今だからこそチャンスは十分にある。いい形で本番に臨むためにもここを勝ち切って勢いにのりたいところ。
ニシケンモノノフ(牡6、栗東・庄野厩舎)はさらに上を目指すためにも負けられない。2歳時に重賞を勝利してからは常に上位争いに絡んでいるのだがあと少しのところで重賞勝利を逃してきた。しかし、前走の兵庫ゴールドトロフィ(G3)でようやく久しぶりの勝利。強敵が揃っており厳しい戦いが予想されるが、実力を出し切れば勝負になるのは間違いないはずだ。もっと大きなところを獲るためにはつまずくわけにはいかない。
昨年のダート重賞で3勝したノボバカラ(牡5、美浦・天間厩舎)は年齢的にも充実期を迎えているようだ。スタートから前目でレースを進めて押し切る形を得意としており、ここまで1400mでは3着以下になったことはない。昨年の実績だけみれば実力上位ではあるが、年末はニシケンモノノフに負けるなど上位陣の実力は拮抗しており油断することは出来ない。この馬のベストは1400mでフェブラリーS(G1)は少し長いかもしれないことから、ここは是が非でも欲しいタイトルだろう。
昨年のチャンピオンズC(G1)で最後方から直線だけで4着まで追い上げたカフジテイク(牡5、栗東・湯窪厩舎)の豪脚は炸裂するだろうか。最後方からの競馬は展開が向かなければ不発に終わる可能性もあるまさに諸刃の剣。重賞は未勝利だが型にはまればすさまじいものがあるだけに注目したい。チャンピオンズC(G1)で突如として現れた新勢力はここでもその末脚を披露してくれるだろうか。