C.ルメール「働き方改革」でJRA全10場重賞制覇に王手! 武豊ら過去6人が達成した「偉業、シーズンオフなしの日本競馬界の働き方に一石を投じるか?
1日、小雨降る函館競馬場で行われたクイーンS(G3)は、3番人気のテルツェット(牝4、美浦・和田正一郎厩舎)が優勝。
鞍上のC.ルメール騎手は、函館の重賞レースを9度目の挑戦で初制覇。過去には武豊ら6人の騎手が達成しているJRA全10場重賞制覇へ、残すは小倉のみと王手をかけた。
一方で、クビ差2着に敗れた1番人気マジックキャッスル。管理する国枝栄調教師のレース後のコメント「今日はルメさんにうまくやれました」が全てを物語っていた。
テン乗りとは思えない、テルツェットとの息の合った騎乗をみせたルメール騎手。そのクイーンSが行われる前週7月24・25日の2日間は、毎年恒例の“夏休み”を満喫するため騎乗なし。自身のSNSには、ゴルフや乗馬を楽しむ姿が公開されていた。つまりルメール騎手は、“バカンス”を楽しんだ後にも関わらず、重賞レースで完璧な騎乗をみせて、しっかりと結果を残したといえる。
ルメール騎手の“バカンス”といえば、年明けの長期休暇も有名だ。
年末ギリギリまで続くJRAの競馬開催は、年明けも恒例の金杯からスタート。その開催日は、年明けの1月5日や6日がほとんど。そして週末には、これまた恒例の3日間開催が待ち受けている。
ここ数年のルメール騎手の年明け始動戦は、その3日間開催からスタート。JRAには、年末から年明けまで“私用のため”の海外渡航届を提出。1月5日や6日の「金杯デー」は参戦しないケースが多い。
日本人にとって“冬休み”にあたる長期休暇をとるルメール騎手。2019年に始動した1月12・13・14日で5勝。翌20年1月11・12・13日は驚異の7勝。さらに今年の始動戦となった1月9・10・11日でも4勝の固め打ち。
また、2019年は京成杯、20年はシンザン記念、今年はフェアリーS(すべてG3)を制するなど、毎年確実に重賞レースを勝利。長期休暇をとった直後でも、毎年結果を残している。
こうした“バカンス”をとるルメール騎手のライフスタイルは、日本人ジョッキーにとってはある意味、羨ましいスタイルともいえるだろう。