武幸四郎騎手引退に伴い「たけゆたか」消滅!同姓騎手がいなくなり3月から「武豊」→「武」へ……武豊騎手本人は”どっち派”?
例えば、武豊騎手と同期の蛯名正義騎手も、1998年に蛯名利弘騎手が引退するまでは正式表記が「蛯名正」だった。そこから現在の「蛯名」に変化したが、時間の経過と共にすんなりと受け入れられたという。だが、未だに蛯名騎手のことを「エビマサ」「エビショウ」と呼ぶ人も多い。
その一方でファン以上にヤキモキしているのが、各競馬メディアだという。
「競馬に関わるマスコミやメディアからすれば、未だ絶大な人気を誇る武豊騎手に触れない日はないといっても過言ではないです。そんな武豊騎手の表記を替えなければならないのは意外に困った問題。
単純に従来のデータ的な問題もありますが、それ以上に例えば『武豊独占インタビュー』と『武独占インタビュー』では見た目の印象が大きく異なります。やはり『たけ』よりも『たけゆたか』の方が、語呂が良くて響きがいいんでしょうね」(競馬記者)
一般的には、他の騎手の場合は最初にフルネーム。次回からは名字だけというのが通例だが、武豊騎手の場合は、ほぼフルネームで一貫している場合が多い。
他にあえて特殊な例を挙げるのなら、昨年デビューした藤田菜七子騎手か。女性騎手という特殊な立場もあるが、「藤田騎手」と表記すると、どうしても2015年に引退した藤田伸二騎手の印象が未だ大きいという意見もある。
では、この問題に関して武豊騎手本人はどう考えているのか。
『週刊Gallop』(サンケイスポーツ)で企画された元中日ドラゴンズの投手・山本昌氏との対談の中で「心情」が語られている。
対談の中で山本昌氏は、プロ野球ではすでに本人(本名は山本昌広)を始めイチロー選手など「登録名」が認められている事実を挙げ、競馬界のシンボル武豊騎手も「武豊」のままの方がいいと力説している。